できそうもないことをやろうとする……。世の中には、はたから見れば、難しいとか不可能に見えることに取り組む人がいます。
そういう人は、周りからは「よくやるよ」とあきれられることが多いものです。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
できるかどうかは、やってみなければ分からないものです。やればできてしまうかもしれないし、やろうとしなければ、できるようになる方法さえ見つからずにいます。
その意味では、できる/できないにかかわらず、やった人は社会に対してなんらかの貢献をしています。できるようになる方法を編み出そうとしているのですから……。
このタイプは、「無謀」とも「大胆」とも言われますが。両者は似て非なるものです。この2つを混同している人は、少なくありません。
どちらのほうがうまくいくのかと言えば、後者です。後者は、できそうもないことに取り組んでも、最終的に実現させてしまいます。
無謀とは、実現可能性が限りなく低いことになんの戦略や戦術も持たずに、「なせばなる」と行き当たりばったりで取り組むこと。あるのは、気合いだけ。
その行動力は称賛されてしかるべきですが、勝算もないまま失敗してしまう……。それが、無謀な人です。
実現可能性が限りなく低いことに取り組むのは、大胆も同じです。こちらには、無謀の人が持ち得なかった戦略や戦術があります。
しかも既存の思考や発想にはとらわれない自由でユニークなもの。奇想天外、目からウロコと言ってもいいくらいです。
なおかつ1度決めたらそれに執着することもなく、うまくいかない場合は、臨機応変に切り換えていく柔軟さも兼ね備えています。融通無碍の境地にあります。
誰も思いつかないような方法を見つけて、それを試していき、うまくいくまでトコトンやり続けます。
最初のうちはうまくいくように見えませんが、徹底してやるから状況が少しずつ変化していき、ついには「難しい」「不可能」と思われたものを現実にしてしまいます。それができるのが、大胆な人です。
できそうもないことに取り組むのは、無謀な人も大胆な人も共通しています。ただし、それを実現させてしまうのは、いつも大胆にやった人です。