目の前の仕事に一生懸命取り組んでいるのに、思っている方向に進まないとき。あるいは締め切りが近づいているのに、なかなか終わりが見えてこないとき。
「なんでうまくいかないんだろうな」「ヤバイ、時間がない」……
このように「焦り」がにじみ出てきます。その焦りがいいのか悪いのかと問われれば、もちろん、よくはありません。
焦りは、現状がうまくいっていないことの表れ。当たり前ですが、うまくいっていれば、焦ることがありません。逆にうまくいっているときには、慢心やおごりが生まれやすくなります。
もし焦りにプラスの側面があるとすれば、ただ1つ挙げることができます。それは、「改善しなければならない」と認識すること。
焦っている本人は、現状がうまくいっていないことをうっすら認識しています。「現状を打破しよう」と思ってもいます。
残念ながら、意識するのはそこまで。このうまくいっていない現状を打破するためには、何かを改善しなければならないことまで意識が回っていません。
なんら挽回策が見つからず、「なんとかしなくちゃ」と、さらに焦ることになります。悲しいことに、ほとんどの人が、この「焦って自滅するパターン」に突入していきます。
うまくいっていない原因は、必ずどこかにあります。それを改善していけば、現状を打破できます。
そうすれば、仕事が思っている方向に進むようになります。締め切りにもなんとか間に合うようになります。
このように言われれば、「そのとおりですよね」と納得できるものですが、それは焦っていないから。
焦ると、そのような正常な思考や判断ができてなくなってしまいます。焦っても、いいことなど1つもありません。
もし仕事が思っている方向に進まなかったり、締め切りに間に合いそうもなかったりして、焦ってしまうとしたら、こう考えるようにします。
それは、「焦ったら『負け』だと思う」こと。「焦るのは負け」だと思えば、現状を打破するために、何かを「改善しよう」と認識するようになります。