2020.9.9.

相手と呼吸を合わせる、、、

慎重なタイプと、出たとこ勝負のタイプ。論理的なタイプと、直感を重視するタイプ。上の命令に従順なタイプと、わが道を行くタイプ……。
バディものが多い刑事ドラマでは、まったく正反対のタイプがよくコンビを組まされます。
自分の考えているとおりに、相手が動いてくれない。反対に、相手がやろうとすることには、自分が賛同できない……。
何をやってもうまくいかないので、上司に「相手を変えてください」と直訴したところ、「もう少し続けてみろ」と説得されます。渋々従ったものの、うまくいきません。
ところが、ある日、見事な連係プレーで事件を解決させます。偶然とかたづけられそうですが、そうでもありません。
うまくいったのは、文字どおり2人の息がピッタリ合ったから。このことは、決して「偶然ではない」と言えます。
呼吸を合わせることによって、相手の思考や行動が手にとるように分かるようになります。
呼吸が速ければ、相手がイライラしたりカリカリしたりしている証拠。逆に、呼吸がゆっくりしていれば、相手が穏やかだったり落ち着いていたりしていると見ていいです。
正反対のタイプの刑事が連係プレーできるようになったのは、お互いに呼吸を合わせることで相手の思考と行動が読めるようになったからでもあります。
「今、こんなことを考えている」「次にこういうことをやろうとしているな」……
呼吸を合わせると、言葉で確認するまでもなく、相手の思考と行動を感知できるようになります。
相手が飛び出したらこちらがフォローに回ればいいし、自分が先に動いたら相手にバックアップしてもらいます。
「たかが呼吸」ですが、相手と共同歩調をとれるようになる効果があります。これは、相手がどんな人であっても通じることです。まさに「されど呼吸」です。
刑事ドラマに限らず、仕事でも日常生活でも異なるタイプと共同作業をしなければならない場面は、いくつもあります。
そのとき「この人とやるのはイヤだな」と思っても、どうにもなりません。選択肢は、その人と一緒にやることだけ。
何よりもすべきなのが、相手と呼吸を合わせること。相手の呼吸と合わせられるようになったら、思考と行動が読み取れるようになります。
自分が相手をフォローする。反対に、自分がバックアップする――。どちらかに決めれば、共同作業もうまくいくようになります。