2021.1.8.

矛盾を併せ持つ、、、

どんなジャンルであれ、抜きん出た存在になるためには、いくつもの強みを持っている必要があります。しかもその強みは似通ったものではなく、まったく正反対のものであるほうが望ましいです。
例を挙げて言えば、スピードとスタミナ。瞬発力と持久力では鍛え方が異なります。一見すると、それらを両立させるのはかなり難しいように感じられます。
マラソンという陸上競技は、どちらかと言うと、かつてはスタミナが重視されていましたが、今ではスピードも要求されています。
この両方の強みを持っている選手は現にいるし、スピードだけ、あるいはスタミナだけの選手では到底太刀打ちできなくなっています。
1つを強化しながら、相反するもう1つも伸ばしていく――。そんな鍛え方を模索するべきだし、それを可能にした人は、抜きん出た存在になります。
正反対の強みを両立させる――。別の言い方をすると、これは「矛盾を併せ持つ」ということ。
スピードとテクニック、またはスタミナとパワーという、似たような強みを持つ人は、たくさんいます。それは、習得しやすく、かつ両立させやすいから。
強みは1つより2つあるほうが「いい」に決まっています。「もう1つ持とう」と思ったら、多くの人は手っ取り早くつかめるものを選びます。
それは合理的であり、同時に不合理な選択です。手っ取り早く持てるところは合理的ですが、似たような強みを追加しようとする人がたくさんいるおかげで、結果として埋没しかねないところが明らかに不合理。
逆に、正反対に近い強みを持とうとすると、カンタンにはいきません。時間もお金も、たっぷりかかります。
そこは不合理に見えますが、両方を併せ持っている人は少なく、最初から目立った存在になります。
相反するもの2つを鍛えていけば、抜きん出た存在にもなれます。それゆえに持っている強みとできるだけ遠いところにあるものを模索していくのが、合理的です。
もしあなたが別の強みを「持とう」と考えているのなら、できるだけ遠いところにあるものを模索すべきだし、手に入れるべきです。
矛盾を併せ持つ存在になれば、今いる世界で抜きん出た存在になることができます。