つらいとき、苦しいとき、悲しいとき……。そんな状況に置かれたら、眉間にしわが寄る、あるいは生気の抜けた表情になりがちです。
もしかしたら、今のあなたがそんな表情をしているかもしれません。
自分にとって好ましくない状況になってしまうのは、よくあることです。そういう状況を自分が招いたとしても、今さらどうにもなりません。
それでも今この瞬間にできることは、あります。それは、次の2つ。
1つは、好ましくない現状を受け入れていくこと。状況を改善していくためにも、まずは現状を正しく分析していきます。
もう1つは、笑顔になること。今のあなたは、誰が見ても覇気がない表情をしています。あまりにも表情が暗すぎて、ほかの人が近寄りがたくなっている可能性もあります。
まずは楽しいことを思い浮かべて、笑ってみる――。そこから事態は、徐々に変わっていくはずです。
「つらい/苦しい/悲しいときに、笑うなんてできない……」
そう言い張る人もいそうですが、本当でしょうか。
ムリに笑うことはありませんが、やろうとすれば意外にカンタンにできてしまうことです。ぎこちない、つくり笑いでもいいではありませんか。
笑顔には、人を元気にする力があります。また人を癒す力もあります。
分かりやすい例を言えば、子どもが無邪気に笑っているのを見るだけで、「頑張ろう」とか「疲れが吹き飛んだ」という経験は誰にでもあるものです。
言葉で励まされたり慰められたりするより以上に、笑顔には人を元気にさせたり、癒したりする効果があります。そんな不思議なパワーを持つのは、笑顔をおいてほかにありません。
まずは自分自身が笑ってみます。最初はぎこちなくてもかまいません。その笑顔をキープしていると、自然と自分の中から元気が湧き出してきます。
なぜだか分からないながらも「頑張ろう」と思えるようになって、自分にとって好ましくない状況を改善する方向に向かっていきます。笑顔になれば、どんな状況でも乗り切ることができます。
つらく苦しく悲しいときだからこそ、笑顔になってみる――。逆説的になりますが、つらく苦しく悲しいときこそ、笑顔のパワーを活用したいものです。