数十年も生きていれば、誰でも自分自身に得意と不得意の両方があることが否応なしに分かってきます。そのことにいい/悪いはありません。
なぜ得意になったのか。反対に、なぜ不得意になったのか……。
そのことを考えるのは、大変興味深いことです。少なくとも自分自身を理解するきっかけにもなります。
得意/不得意は、先天的なものではありません。それは、後天的なものです。
好き/嫌いが関係していることは多分にありますが、決定的とまでは言えません。好きでも実は不得意なこともあるし、嫌いなのに得意だったりします。
メリット/デメリットは大きく影響しそうですが、意外と関係性は薄いです。メリットがあるからと言って続けられるものではないし、デメリットだらけでも意地になってしまうことはあるものです。
何が大きな要素になるのかと言えば、「習慣」です。習慣になるか、それともならないかが、得意/不得意に決定的に影響を与えています。
始めた動機や理由は、なんであっても構いません。積極的か消極的かを問うのも、不毛です。
ともかくやってみなければ、何も始まりません。またやらなければ、続けることも不可能。実際に取り組んだとしても、続けられるか、そうでないかは、やってみなければ分からないことです。
1日の中で何時から何時までとスケジュールとして組み込まれ、なおかつ無意識に行動できるようになると、習慣化します。
習慣になれば、雨や雪が降ろうが炎天下になろうが、毎日決まった時間にやるようになります。
もはや「やめる」という選択は、ありません。習慣になれば、必然的に続けていきます。
することが完全に生活の一部になると、やってきたことが習慣化し、ひいては得意化します。
こうして得意になったものが、あなたにもたくさんあるはずです。
習慣として続けてきたことが、本人にとって得意なものになっていきます。
習慣が、得意をつくります。得意なものを増やしたかったら、習慣になるまで続けることです。