野に咲く自然の花は、誰かが栽培したり育てたりしたわけではありません。ストレートに言ってしまえば、勝手に咲いています。
「キレイに咲こう」「美しく咲こう」「たくさんの人に見てもらおう」……
そんなふうに考えたこともありません。考えていることがあるとすれば、満開の花をできるだけ長く咲かせることだけ。
その結果、キレイに咲いたにすぎません。あるいは美しく咲いたがゆえに、たくさんの人に見てもらったということ。
自然の花は、どれも自分で勝手に咲いています。決して誰かに頼まれたわけではありません。
その生命力には、ただただ驚かされるばかりです。一生懸命と言うべきでしょうか、それとも愚直なのでしょうか。
花は、自分の力だけで咲くことができます。その同じことが人間にもできないはずなどありません。
誰もが、自分1人で咲くことができます。誰にも頼らずに、また助けてもらうことなどなくても……。
花も人間も、自分で咲くことができます。違いを挙げるとすれば、選べないか選べるかということ。
残念ながら、花は、自分で何を咲かせようか選ぶことはできません。ヒマワリがサクラの花を咲かせたいと思ったとしても、それは不可能。逆も同じです。
やっぱりヒマワリの花を咲かせることしかできない……。それが、ヒマワリの運命。
人間は、違います。どんな花を咲かせるのかを選ぶことができます。
ヒマワリでもサクラでも、どちらも可能。難しいことですが、両方を咲かせることも不可能ことではありません。
あなたがどんな花を咲かせようとするのかは、自由。 あくまでも自分で咲かせようとする限り、ほかの誰もが干渉できないことです。
あなたは、どんな花を咲かせますか。それをどのように咲かせていくのでしょうか。
そんなことを考えるのは、楽しいものです。実際に花を咲かせようとするのは、ずっと楽しいものです。