あなたには、「頼り」にしている人がいますか。こう聞くと、ほとんどの人は「います」と答えるに違いありません。その相手が1人の場合もあれば、2人か3人とか複数になる人もいます、「私には1人もいません」と答える人はめったにいないものです。
それでは、こう聞いてみます。その相手にはどこまで頼りますか。どんなことでも全面的に頼りにしますか。
こう聞くと、「うーん」と考え込んでしまう人がたくさんいるそうです。正直で誠実な人は、「あまり頼りにしてしまうと、相手に迷惑をかけてしまいますね」と、心中を吐露してくれます。
誰かを頼りにするのは、悪いことではありません。こう言うと、正直で誠実なあなたは、「やっぱり悪いですよ」と言いそうです。
そう思うのならば、こう聞いてみます。ほかに頼りにする人がいるのではないですか。
さて、あなたはその人が誰だか分かったでしょうか。「ああ、確かにいましたね」と、目を輝かせながら答えてくれることを祈っています。
その頼るべき人とは、自分自身。つまり、あなたです。どんな状況であっても、あなたが頼りにすべきは自分自身。それ以外に適切な人はほかにいません。
自分という最も頼るべき人は、どんな状況に置かれても、あなたを見捨てることはありません。24時間365日ともにいて、苦楽を分かち合い見守ってくれる存在は、ほかにいないのですから……。
自分を頼りにするのは、ほかの人をアテにしないということではありません。自分をトコトン信頼することです。
仕事でも勉強でもスポーツでも、仲間やチームメイトがいたとしても、本番で力を発揮できるように持っていくのは自分にしかできないことです。やるのは、自分自身。
誰も手助けできない場面では、自分を頼る=信頼するしかありません。そのときほかの人は頼りにしてしまうのは、「甘えている」と言ってもいいです。
もし本番で自分を頼りにしてトコトンやれば、結果もついてきます。反対に、自分を頼りにせず誰かをアテにすれば、結果が出ないどころか、目も当てられない状態になってほかの人にも迷惑をかけることになりかねません。
自分を頼りにする――。そこから見えてくること、活路が開けることは多々あります。