情報入手のスピードは年ごとに、いいえ、もしかしたら月ごとや週ごとに速く、かつカンタンになっています。少なくとも２０世紀と比べれば、そのスピードと手軽さに格段の差があることはもはや否定できません。
当然ながら、そこにはマイナスも存在します。残念ながら、落とし穴があることをしっかり認識したうえで行動している人は、それほど多くありません。
１つは、なんでもアッと言う間に広がってしまうこと。「ここだけの話」など、もはや存在しないと言ってもいいほどです。クローズドにするのは難しく、すぐにオープンになってしまうのが、情報が氾濫する現代の特徴の１つです。
このことを逆手にとっているのが、「フェイクニュース」を流す人。ニセの情報を故意に流して、多くの人を攪乱させようとする人は、少なからずいます。もっともその真偽が判明するのも、入手スピードが速くかつカンタンになったがゆえ。
もう１つが、忘れるのが速くなっていること。次々と新しい、しかも真偽不明な情報が入ってくるので、極端なことを言えば１日前のことさえ忘れ去られてしまいます。
こうしたデメリットをしっかり踏まえていれば、情報入手が容易になったことは歓迎すべきです。とは言え、すぐに、かつカンタンになったからこそ、皮肉にも良質な情報を入手できる人とそうでない人の差が広がっています。
良質な情報を入手する人は、意外にもスピードにはこだわりません。それは、誰もが知っていることに価値がないと知っているから……。
リアルタイムの情報は多くの人が瞬時に手に入れられるので、「価値が高い」とは言えないものです。そうした価値の低いものには目もくれず、良質な情報を手に入れる人が注目するのは、ほとんどの人がすでに忘れてしまった数日前の情報。
そこにはフェイクニュースも入っていますが、時間が経っている分、真偽を判別するのは容易です。ニセモノを除外して、「これは！」と思うものだけをピックアップしていけば、ほとんどの人が忘れたり見向きもしなかったりする価値の高い重要な情報を入手できます。これが、多くの人がしないでいる情報入手の方法です。
情報は、速く入手すればいいというものではありません。重要なのは、速さよりも価値。確実に良質な情報を手に入れることは、速く、かつカンタンに入手するよりはるかに大事なことです。
（朝の独り言☆）
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