多かれ少なかれ、誰もが自分の中にバロメーターを持っています。たとえば、ご飯を茶碗1杯食べるとお腹いっぱいになってしまう人が、松茸ご飯だからと言って、2杯も3杯も食べてしまえば、苦しくなります。
過剰に食べた分は、確実に贅肉と化します。「ご飯は茶碗1杯」が、この人の食事のバロメーターです。
ほかにもハイボールを4杯飲むと、電車を寝過ごしてしまうのであれば、3杯以内に抑えれば、外で飲んでも寝過ごさないということ。これは、お酒のバロメーター。
分かりやすく言えば、バロメーターは自分自身の取扱説明書。「これだけなら、問題もない」「それ以上は問題が起きる」と、何かをする明確な基準となります。
ふだんから自分自身を仔細に観察していれば、バロメーターがどのあたりなのかは自然に分かってきます。ご飯やハイボールは、体調(健康)のバロメーター。同じように、行動にもバロメーターがあります。
仕事でプレゼンをしなければならないときも、「前日までに5回リハーサルをすると、いい結果が出る」ようなら、それがバロメーターになります。つまり、どんなプレゼンでも事前に5回リハーサルをすればいいということ。
本人にとっても「5回やったから大丈夫」という安心材料になります。忙しくて時間がないときでも、やりくりして必ず5回リハーサルをするはずです。
もっとも、バロメーターは常に同じではありません。むしろ変化して当然です。
加齢によって、茶碗1杯でお腹いっぱいだったのに、だんだん「茶碗半分で十分」というように変化していきます。それまでならハイボール3杯までならなんの問題もなかったのに、2杯飲んだだけで電車を乗り過ごすようになってしまいます。
体調(健康)のバロメーターは、加齢とともに数字が小さくなっていきます。行動のバロメーターにも、同様の傾向が見られます。
プレゼンも回数を重ねるごとに、リハーサルの数が5回から4回、4回から3回と減っていきます。それは、経験とスキルが身についたから。
行動のバロメーターは、何をどれくらいやれば求める結果を得られるのかを示してくれます。それは、一種のお守り。自分自身の行動のバロメーターは常に把握しておきたいものです。
(朝の独り言)
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