どんなことにも言えることですが、身につけようと思ったら、それなりの時間がかかります。一朝一夕に身につくものなど、この世に1つもありません。
人から「スゴイ!」と言われるまでになった人でも、先天的に持っているものなど、ごくわずか。その人も不断の努力によって、スキルと能力を身につけています。
ただその身につける過程が明らかになっていないから、多くの人がつい「先天的なものが大きなウェイトを占める」ように見なしてしまいます。
水面下の努力にまで思いを馳せることができない人は、残念ながら、自分の「ものの見方」が甘いことを露呈してしまっています。
人から「スゴイ!」と言われるようなことは、すべてその人自身が後天的に身につけたものです。それはどんなことにも、またいくつになっても、当てはまります。
早くから始めれば、若いうちに身につけることは可能です。だからと言って、ある程度の年齢になっていたとしても、決して「遅すぎる」ということありません。
仮にあなたが今、40歳だとします。100歳まで生きるとすれば、残りは60年もあります。80歳まで生きたとしても、40年も残っています。
これだけの年数があれば、「身につかないものなどない」と言っても、言いすぎではありません。これだけの時間を持っていれば、向き不向きさえも克服できてしまいます。
やりたいことがあるのなら、一刻でも早く始めるべきです。身につけるのに時間がかかるのですから、早いほうがいいに決まっています。
始めてみても、なかなかうまくいかないし、上達もままなりません。それは、何もあなたに「適性がない」ということではなく、誰もが通る道です。
「スゴイ!」と言われる、あの人も、間違いなくその道を通っています。もっとも、その人はスイスイと進んでいったかもしれませんが……。
何かをはじめるに当たって、年齢や適性を気にする人はたくさんいます。そういう人ほど、先天的な要素を指摘しがちです。それを都合よく「やらない言い訳」にしています。
その言い訳をしている限り、誰もが通る道を進むこともできません。それは、身につくことが何1つないということです。