「こうならないといい」「絶対にやめてほしい」「最悪の事態だけは回避したい」……
人生においては、こんなふうに「起こってほしくはないこと」が、現実になってしまうことが、しばしばあります。しかもそれは、いつも不意を衝いてやって来ます。
その起こってほしくはないことが現実になってしまったとき、「こんなはずではなかったのに……」と、なす術もなく呆然とする人もいれば、一目散に逃げ出してしまう人もいそうです。
あるいは意を決して、立ち向かう人もいるかもしれません。あなたは、そのいずれに当てはまるでしょうか。
その正体が何かと言うと、「まさか」です。言うのも聞くのも、実にイヤな言葉です。おそらく好きな人はいないはずです。
気づいている人は少ないですが、そのまさかは不可抗力ではありません。その点では、明らかに天災とは異なります。
タイミングが読みにくいと思われていますが、そうでもありません。そのほとんどは「こういうときにやって来る」と予測できるものです。
天災と比べたら、はるかに予測精度が高くなります。
煙たがられる一番の要因は何かと言うと、起こってほしくはないタイミングで発生すること。
何かに忙殺されているとき、もしくはほかのことで手いっぱいになっているときに、まるで狙いすましたかのようにやってきます。
そのタイミングが悪すぎるので、「まさか」と言ったり思ったりして、途方に暮れてしまうのが、ほとんどの人のケースです。
もっとも、このまさかは、回避可能です。目の前で発生してしまうのは、事前に何もやっていなかったということ。ハッキリ言えば、過失。「こんなはずではなかった」ことが起きたのは、自業自得です。
起こってほしくないことは事前に対策を打っておけば、99・9%までは回避できるものです。「まさか」の芽を摘んでおくのは、可能。それをしっかりやっておけば、目の前にやって来ることはありません。
まさかを起こすのも、反対に起こさないのも、自分自身。これは、確実に言えます。
あなたは今日、起こってほしくはないことの対策を打ちましたか。それとも実際にそれが起こって、呆然としてしまいましたか?