何をするのであれ、ゆっくりやるよりスピーディーに取りかかるほうがいいに決まっています。そのほうが速く慣れるし、すぐにコツもつかめます。
それは、自分自身が顧客の立場になったときに実感します。ランチの混雑している時間帯に入店して、なかなか注文をとりに来てくれないときがあります。
忙しくて大変なのは、見れば分かります。スタッフも一生懸命やっているし、顧客のことを忘れているわけではありません(実際に忘れているとしたら、ご愛敬ですが)。それでも忙しい(大変)なりに、素早く注文をとりに来てほしいと思うのが、顧客です。それは、決してワガママではありません。
「拙速は巧遅に如かず」という言い方があります。「速いだけでうまくできていない」「遅いけど、よくできている」の2つは、比べようがないし、まったく異なるものです。
たとえて言うと、前者はすぐに注文をとりに来て、素早く料理を出してくれるランチタイムのお店。
とにかく「空腹を満たせればいい」ので、味もサービスも二の次。顧客もそれを求めていません。そういうお店なら、拙速でも十分です。
後者は、メニューをじっくり見ながら、何を食べようか考える、ディナーで利用するレストラン。
お店の人に「これはどんな料理なのか」を聞いたりして、食べるものを決めて、つくられている間もおしゃべりしながら、ゆっくり待っています(「これはどんな料理ですか?」と聞いても、すぐに答えられないと興ざめですが)。
遅くていいわけではないですが、待っている間も「どんなものが出てくるのか」という楽しみがあります。実際に料理がおいしければ、待ったかいがあるというものです。
まったく違うものを比べてしまうと、本質を見誤ります。急いで食べるランチのお店と、ゆっくり楽しみながら食べるディナーのお店を同じ土俵に乗せられても、お互いに困惑するだけです。
拙速と巧遅の比較対象になるものがあるとすれば、「迅速」です。ランチタイムの混雑時でも素早く注文を聞きに来てくれる。
ディナーのメニューを見ながら、「これはどういう料理か」聞いても、間髪を入れず答えてくれる――。そういう迅速な対応は、どんなときでも求められます。
迅速は拙速よりも、また巧遅よりも勝ります。迅速に対応すれば、どんなときでも顧客を満足させることができます。
(朝の独り言☆)
帯広は連日の猛暑でした。北海道は、寒暖差が凄く激しいです。連休もあと二日間になりました。皆さん、ゆっくりお過ごし下さい。