2022.6.17.

逆転勝ちを喜ばない、、、

 絶体絶命の大ピンチから挽回して、見事大逆転……。応援しているスポーツ選手やチームが逆転勝利を果たしたら、飛び上がりたくなるほどうれしいものです。応援している仲間と抱き合って喜ぶ人もいるかもしれません。

もっとも、自分自身が逆転勝利を果たしたとしたら、様相は一変します。たとえば、競合とのコンペでライバルが素晴らしいプレゼンをして「もうダメか」というあきらめムードが漂っていたものの、窮余の一策が奏功して見事にクライアントから「あなたがたにお願いするよ」と指名されたとき。

「大逆転した!」と大喜びするのは自然な感情の発露ですが、好ましいものではありません。むしろ自粛したほうが賢明です。こう言うと、「なぜダメなんですか?」と、不審な表情で聞き返す人がたくさんいそうです。

ビジネスに限らず、人生全般では、逆転は「よくない」に決まっています。その理由は、ズバリ「追い詰められてしまった」から。単純に考えても、逆転したということは先手を許したということです。

アクシデントがあった。状況が読めなかった。競合が奇策をしかけた……。

探せば、理由はいくらでも見つかります。そのすべてが「言い訳」と言ってもいいです。ライバルが練った素晴らしい作戦がうまくいくって後手に回ったとしても、なんの策も講じていなかったのは、たんに注意不足。またやる気不足。

こちらの事情が分からないのは、ライバルも同じ。条件は一緒なのですから、「ライバルがうまくやったから先手を許した」と開き直ってしまうのは、恥ずべきこと。

相手がどうあれ、また誰であれ、自分自身がやるべきことをしっかりやっていけば、そうカンタンに先手を許すことはありません(その前に、「何をやるべきか」が分かっていなければなりませんが、それはここでは割愛します)。注意不足に加えてやる気も欠けているから、みすみす先手を許してしまうと言ってもいいくらいです。

最初からやるべきことをしっかりやっていれば、相手がどうであれ、先手をとることができます。あとはそのまま先行逃げ切りをすればいいだけ。厳しい言い方になりますが、先手を許してしまうのは怠慢です。

先手をとっていれば、逆転をする必要もありません。もし逆転勝ちを収めることになったとしたら、注意とやる気が不足していたことをしっかり肝に銘じるべきです。

(朝の独り言)
昨日は、患者5名の手術日でしたが、全て無事に終わりました。また 見学者6名でしたので、少しでも術式など分かりやすいよう考えて行いました。皆さん、真面目に真剣に見学されて素晴らしいと思いました。
昔、僕自身も国内外に限らず、手術見学に行ったことを思い出しました。
何かを習得するためには、知識、模型などの技術トレーニング、見学、スペシャリストの先生をクリニック来てもらいマンツーマンのサポートによる手術、手術レポートなどで整理、これは、最低のやるべきプロセスです。また、出来るようになってからの見学は、さらに深い視点で学ぶことができ、成長に繋がります。学びに終わりは無いです。