早くしなければならないもの――。人生においてはいくつもありますが、あえて1つを挙げるとすれば、「決断」です。
決断は早ければ早いほどいいものです。それこそ1秒でも早いほうがいいです。
決断と言うと、何か大ごとのように感じる人もいそうですが、そんなことはありません。誰もがカンタンにできることです。
「『早く早く』と急かされたら、いい決断はできない……」
そんなふうに思う人がいるとすれば、慣れていないだけ。日ごろから「1秒でも早くしよう」と意識していれば、そのうちにできるようになります。
即断即決できる人に変われます。
なぜ早く決断したほうがいいのかをあえて俗っぽく言えば、時間がもったいないから……。「YES/NO」「やる/やらない」の答えはほぼ出ているのですから、1秒でも早く決断したほうが好都合です。「どうしようか」とあれこれ迷っている時間は、本当にムダです。
より切実的なことを言えば、行動する時間が減ってしまうから……。
こちらのほうが大問題です。残念ながら、その重大なことに気づいている人はそれほど多くありません。
決断するのが遅れれば、それだけ行動を開始する時間が遅くなります。これは、致命傷になりかねません。
会議中に議論が真っ二つに分かれて収拾がつかなくなってしまったとき、YES/NOのどちらにするにしても、双方にしこりが残りかねません。
だからと言って、1週間後に開かれる会議までYESという決断を先送りしたら、その分だけ行動を開始するのが遅れます。この1週間というロスは、あまりにも大きすぎます。
NOという決断をしたとしても、代償は少なくありません。NOなら何もしなくていいわけではなくて、代替策を実行しなければなりませんから、YESと同じように時間をロスしてしまいます。
決断が遅れれば、それだけ行動のスタートが先送りされます。それは、何をするにしても、うまくいく可能性がより大きくなってしまうこと。
決断は1秒でも早いほうがいい――。そう主張するだけの理由はちゃんとあります。