スケジュール帳には予定がビッシリ入っていて、真っ黒……。現実にこういう多忙な毎日を送っている人はたくさんいます。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
厳しい言い方になりますが、こういう予定を組むのは、スケジューリングが下手な証拠。反対に、いいスケジュールの組み方とは、どこかに必ず「空白」があること。言い換えれば、「ヒマな時間」をきちんと確保しておくことです。
こんなことを言うと、「それはサボるということですか?」と聞き返す人もいそうです。ヒマな時間はさすがに誇張しすぎですが、「何をしてもいい時間をどこかにつくっておいたほうがいい」と言いたいだけです。その理由は、主に3つ。
1つが、忙しいことで満足してしまうから。予定がたくさん入っていると、それだけで「仕事をしている気」になりがちです。予定をこなすことが目的化して、成果を出すことが疎かになります。これでは、本末転倒。
次が、1つ予定が狂うと、収拾がつかなくなるから。仮に先方の都合でリスケすることになったとしたら、やりくりが大変になります。1つのアポを動かすと、ほかも変更しなければならなくなって、スケジュールのドミノ倒しが起こりかねません。
最後が、新しいことに取り組めなくなるから。せっかく「これは面白い」と思うものに出合っても、もはや新たに予定を入れる時間がありません。新しいことをするにはそれなりの準備も必要ですから、多忙ゆえに見送ることになりがちです。これではマンネリ化を招くことになります。
スケジュール帳を真っ白にする必要はないですが、ところどころに空きがあると、どんなことにも対応できるようになります。先方とのアポをリスケするとしても、空白があれば、そこに入れられます。ほかの予定を動かすこともなくなります。
新しいことをやろうと思ったら、その空いた時間で準備をしていきます。
できれば1日に1時間くらい、それが難しいなら1週間トータルで3時間程度の空白をどこかにつくっておきます。何かあったときには、その空白の時間を使えば、おそらくどんなことにも対応できます。
もし何もすることがなければ、本を読んでもいいしりカフェでお茶を飲むのもアリです。スケジュールに空白をつくる効果は、計り知れないほど大きなものです。