成長する人と、成長しない人――。前者は持っているのに、後者はまったく持っていないものがいくつかあります。
その1つが、「次こそ力」です。もちろん、あなたは身につけているはずです。
成長とは、一朝一夕にできるものではありません。どれくらいの時間がかかるかは、人それぞれ、また取り組むものごと次第です。
朝やって、夜には「もう成長している!」なんていうことはありません。少なくとも発育期の子どもの身長が伸びるのとはわけが違います。
一生懸命頑張っているのに、なかなかうまくいかない……。そういうことは、日常茶飯事。
逆説的ですが、なかなか思うとおりにうまくいかないのが、成長……。そう言っても、過言ではありません。
成長する人が最初から順風満帆だったというのは、あり得ないことです。うまくいかない時期もたくさんあります。
そう、成長する人も、反対に成長しない人も、「うまくいかない時期」があるのは同じ。ただその時期をうまい具合に切り抜けたどうかが、異なっています。
「次こそうまくいくかもしれない。もうちょっとやってみよう……」
その「次こそはうまくいく!」には、根拠も確信もゼロ。
実際にやってみても、うまくいかないことがほとんどなのに、懲りずに「次こそはうまくいく!」と思ってしまいます。単純と鈍感を合わせたようなものです。
そんなふうに「次こそはうまくいく!」とやり続けたから、いつの間にかうまくいくようになって成長していったにすぎません。うまくいくまでに、無数の失敗と「次こそはうまくいく!」があります。
成長しない人は、「次こそはうまくいく!」と思うことがありません。「次やってもダメなんじゃないか」と思ってやってみて、実際にそのとおりになってしまいます。
これが何回も続いて、いつの間にか「もうムリ」「向いていない」と勝手に判断して、行動そのものをやめてしまいます。
この人に足りないのは、能力ではなく「次こそ力」です。「次こそはうまくいく!」が、決定的に欠けています。