まったく予測できずに起こってしまうもの……。それが、「トラブル」です。
起こさないほうがいい、または起こしてはいけないもの……。多くの人はそのことを認識しながら行動していますが、それでも防ぐことができずにいます。
起きてしまった以上は、全力で解決するだけ。それが、正しい対処法です。
「こういうことになると思っていたよ」……
トラブルが来たときに、こんなふうに「したり顔」で言う人がいます。その人は、自分自身の「先見の明」を誇りたい、タチの悪い人です。
「こうなる」と分かっていたなら、予防策を講じるべきなのに、何もしなかったのですから、無責任です。こういう当事者意識が欠如している人は、「いないほうがマシ」です。
いても、なんの役に立ちません。
それはさておき、トラブルが起きるのは、どこかに不備があったということ。図らずもそのことが露呈したにすぎません。
「どうしよう。どうしたらいいのだろう」……
うろたえて、何もせずに手をこまねいていたら、悪化する一方。多くの人に迷惑をかけてしまいます。ただちにそのトラブルに正面から向き合い、解決に向けて本腰を入れるしかありません。
このとき「イヤだな」「面倒だな」「やりたくないな」と思って取り組んだら、かえって解決が長引いてしまいます。自分自身がそのトラブルに「巻き込まれた」という意識が、アリアリです。
それは、当時者意識がない証拠。
「したり顔」で「こういうことになると思っていたよ」と語っていた人と、五十歩百歩です。
解決するにあたってあるべき態度とは、「何かがよくなる前兆」ととらえること。
そのトラブルをうまく解決すれば、不備がなくなり、前よりははるかによくなるのは間違いありません。どれくらいよくなるかは予測しがたいですが、いいことが起こるのですから、前向きでいるべきです。
よくなる前兆だと思えば、トラブルを解決するにあたって、「イヤだな」「面倒だな」「やりたくないな」と思うこともなくなります。楽しんで取り組むはずです。
そう、その時点ですでに何かがよくなっています。早くも予兆が表れています。