いいこともよくないこともある……。それが、人生。
いいことが100%。もしくはよくないことが100%。そういう人生は、絶対に存在しません。
「いいことだけがある人生がいい……」
そう思うのは勝手ですが、夢を見すぎています。いいことだけがある人生が仮にあったとしても、それが幸せなのかと言うと、また別の話です。
人間はとても欲が深いので、自分には「ない」ものがあると、無性に憧れたりします。「たまにはよくないこともあったほうがいい……」などと考えて、それを望んだりします。実際によくないことが起こる行動をして、本当にそういう人生を招いてしまいます。
こういう人は、そもそもよくないことに免疫がありません。よくないことが起こったときの対処法を知らず、適切な行動をとれないために、状況がドンドン悪化します。
願っていたとおり、よくないことの連鎖反応が起こります。ついには、よくないことが起こる人生から抜けられなくなります。「よくないこともあったほうがいい」などと思ったばかりに……。
いいことと、よくないことが50%ずつ。そういう人生も、存在しません。
おそらくあなたの人生もそれに当てはまらないはずです。誰の人生においても、いいこともよくないことも混在しています。
結局のところ、誰もが「いいこともよくないことも起こる人生」を生きていくだけです。
その中でできることを1つ挙げるとすれば、「いいことがたくさん起こるようにして、よくないことは極力減らしていく」こと。1人1人にできることは、これだけです。
いいことを多くして、よくないことを減らしていく――。これは、誰にでもできることです。難しくはないので、誰もがすぐにできます。毎日実行することも可能。
こうしていいことを多くして、よくないことを減らしていくことを毎日続けていると、不思議なことに最期の瞬間に「いいことばかりの人生だったなぁ……」と思うようになります。
「いいことばかりあった」と最期に思える……。それが、本当のいい人生です。
そう、「いいことばかりの人生」を実感するのは、最期の瞬間だけ。そのときまでその実感を取っておくのは、楽しみを最後まで残しておくことにほかなりません。