運動して汗を流すのは、気持ちがいいものです。体内の新陳代謝も促進します。
自分がやりたいことを実現するために、いろいろなところを駆けずり回るときも汗をかきます。汗をかくほど動いていると、「彼/彼女はよくやっている」と、周りから好感を持たれたりします。
何かしらのヘマをしたときにかく冷や汗や、ストレスを受けたときに出る脂汗。こういったものでなければ、汗はかけばかくほど気持ちがよくなるものです。
もっとも、ほかにも流すのが気持ちいい汗があります。それは、「人のために流す汗」です。
自分のために流す汗が気持ちいいのは、当たり前です。他人のために流す汗は、その何十倍、何百倍も気持ちがいいものです。そう言っても、過言ではありません。
人のために汗を流すのが気持ちいいのは、理由があります。それは、次の2つ。
1つは、役に立てるから。自分が持っている知識・スキル・経験のいずれか、もしくはすべてが程度の差はあれ、相手に役立つことになれば、感慨無量です。
「誰かの役に立つ」ことは、高い自己肯定感につながります。相手のためのみならず、自分自身のプラスにもなっています。
もう1つは、一緒に喜べるから。先方からの要請であれ勝手連的なものであれ、自分が役に立つことを何かしていけば、よほどのひねくれ者でない限り、相手は喜んでくれます。
その相手の喜びを目の当たりにすると、こちらも同じ気持ちになってきます。お互いに気持ちを共有する、つまり、ともに喜ぶことになります。
喜びは、1人より2人、2人より3人で享受するほうがより大きくなります。誰かのために汗を流すとなると、相手と自分が一緒に喜ぶことになるので、その気持ちが倍増します。
1人で何かをしても、喜ぶのは、自分だけ。誰かのために自分自身が汗を流したら、その人と一緒に喜べます。
流した汗の気持ちよさが、不思議なくらい大きくなります。それは、自分のために誰かが汗を流してくれた、逆のパターンを考えれば分かること。
汗は人のために流すと、もっと気持ちよくなります。実際に経験した人は、その気持ちよさをよく知っています。