面倒な要求をするクライアントのところに出向く。顧客のところにミスをしたことを謝罪しに行く……。
どちらも足どりが重くなります。いつもなら30分あれば行けるところも、倍の時間がかかったりします。時間がかかりすぎて、アポイントの時間に遅れることもなきにしもあらず。
足どりが重いのは、どこかをケガをしているとか、持病を抱えているからではありません。たんに「行きたくない」から……。
「あのクライアントのところに行きたくない」「謝罪するのは億劫だなぁ」……
そんな気持ちが少しでもあれば、必然的に歩くのが遅くなります。なぜならココロとカラダはつながっているから……。ココロが拒絶反応を示していれば、カラダのほうもそういう反応をせざるを得ません。
足どりが重くなるのは、ココロが「行きたくない」と感じているからこそ。「もうアポイントの時間だ。急がなきゃ」と焦って速く歩こうと思っても、カラダのほうが拒絶しているからなかなか前に進まずにいます。
これは、わざとやっているのではありません。ごく自然な反応です。
逆に言えば、クライアントや顧客のところに行くことが「楽しい」のであれば、否応なしに足どりは軽くなっていきます。
その勢い、スピードを抑えようと思っても、できないくらいです。
「もっとゆっくり行きたい」と思ったとしても、カラダのほうが「速く、速く」と先を行こうとします。それは、ココロが求めているからでもあります。
重い足どりを軽くするには、この傾向を利用します。「行きたくない」と思っているなら、ムリやりでもいいから何か1つ楽しみを見つけるようにします。
たとえば、クライアントの会社の近くにおいしいコーヒー屋があるとしたら、帰りに立ち寄る計画を立てる。
謝罪しに行く顧客の会社が自宅近くなら、まだ午後早い時間でも直帰してもいいようにする……。
そんなアクセントを1つ入れるだけで、ココロが少し軽くなってきます。「イヤだな」という気持ちも雲散霧消して、重かった足どりが軽やかになってきます。
ココロとカラダはしっかりつながっているから、それは不思議でもなんでもありません。