「ちょっとヤバイかな」「かなりピンチだな」「リードされてしまった」……
好むと好まざるとにかかわらず、この世の中は、競争社会。当たり前のように競合が存在し、ときには目の前に大きく立ちはだかることもあります。
ビジネスをしていれば、競合に勝たないと、商談も契約もとれません。「勝つことがすべて」ではないにしても、顧客に選んでもらわなければ売り上げも立たないし、利益も出ないから、ありとあらゆる工夫をして、商談や契約をとろうとします。
もし競合にリードされているとしたら、客観的に見たら、劣勢に立たされています。もしかしたら、あなた自身もそう思い込んでいるかもしれません。
とは言え、本当にピンチなのかどうかは、現実には分からないこと。本当に劣勢なのは、実は競合である可能性もあります。
劣勢とは、自分自身が「ヤバイ!」「ピンチ!」「リードされている!」と感じてしまうこと。それは、自分自身が勝手に「よくない」と思い込んでいるだけのことです。
顧客はまだどこと商談を結ぼうとか、誰と契約をしようとか、最終的な判断を下していません。
まだ「ゲーム・オーバー」になっていないのですから、たとえ劣勢にあるように見えても、いくらでも挽回は可能です。
劣勢とは、自分自身がつくり出すものです。それ以上でも以下でもありません。
仮に他人に劣勢に見えているとしても、あくまでもそれはその人の見方。今後の展開には、あまり関係ないことです。
自分で劣勢と思い込んでしまえば、顧客への提案についても値段を下げたりサービスを奮発したりという、本質とは関係ないことをしがちです。
それでは顧客に「この人で大丈夫かな?」というあらぬ心配をさせてしまい、墓穴を掘るだけです。
本当にすべきなのは、顧客が求めている以上の提案をすること。それは価格を下げたり過剰なサービスを提供したりすることで表せるものではありません。顧客のことを真摯に考えれば、自然に見えてくることです。
それを提案すれば、劣勢になるはずなどありません。むしろ顧客が納得して、しっかりあなたを選んでくれます。
あなたは今日、「ヤバイ!」「ピンチ!」「リードされている!」と感じましたか。自分で勝手に「ゲーム・オーバー」だと思い込んだりしませんでしたか?