世の中には、パパっと終わらせてしまいたいものもあれば、反対に時間をかけて堪能したいものもあります。「仕事や人生ではどちらのほうが多いか？」と問われたときに、前者と答える人はおそらく圧倒的多数です。
後者を多くしたいと思っても、前者が多くてできずにいる……。おそらくそれが、多くの人にとっての現実です。
それでは、後者を多くする方法がないのかと言えば、もちろんあります。それは、「パパっと終わらせてしまいたいものは、素早くかたづけてしまう」こと。
これを徹底すれば、どんなにたくさんの仕事を抱えていても、やりたいこと、大切なことにたっぷり時間をかけることができます。
時間をかけたいこととは、たとえばお気に入りの音楽を聞いたり、好きな作家の本を読んだりすること。
でき得れば、１日の終わりのリラックスした時間や、なんの予定も入っていない週末に堪能したいものです。
そうしたことを「忙しくてゆっくり楽しむ時間がないから」と言って、１分で済ませてしまうとしたら、音楽を聞く意味も本を読む意味もありません。
それは、たんに時間を捻出できないことの言い訳。自分自身を喜ばせることに時間をかけられないとしたら、「生きているかいがない」と言えるし、疲弊していく一方です。
時間をかけて堪能したいものがあるからこそ、手短に済ませられるものはパパっと終わらせるべきです。
ほとんどの仕事はやろうと思えば、サクッとかたづけられます。また「サクッとかたづけたい」と思っている仕事が、ほとんどです。会議などはその最たるもの。
２時間も３時間もダラダラと行っている会議を３０分で終わらせることができれば、その余った時間でお気に入りの音楽を聞くことも好きな作家の本を読むこともできます。
そうした自分が喜ぶことを１分で済ませるとすれば、あまりにも悲しすぎます。
自分が喜ぶことにかける時間をつくるためには、手短にできることをパパっと終わらせてしまうのが有効です。
１日の中には、やろうと思えば、パパっとかたづけられるものはたくさんあります。多くの人は、それさえせずにいます。
あなたにとって、ゆっくり堪能したいことはなんでしょうか。またいくつあるでしょうか。捻出した時間で、自分が喜ぶことをゆっくりじっくり味わいたいものです。
