ものごとを最後までやり遂げる――。口で言うと、とてもカンタンそうに聞こえますが、そうでもありません。何をするのであれ、途中でやめてしまう人は、たくさんいます。
何かを始めたのに途中でやめてしまうのは、「意思が弱い」からではありません。もちろん、まったく無関係とは言い切れないですが、多くの人が思っているほどその比重は高くないです。
また能力的なこと、ヒト・モノ・カネといった物量的なこととも違います。それらは「ある」に越したことはないですが、「まったくない」としてもなんとかなります。
なぜやり遂げられずに挫折してしまうのかと言うと、ズバリ、「体力がない」から。これは、重要なことにもかかわらず、看過されすぎています。
ここで言う「体力」は、運動するのに必要なものとも異なります。トレーニングや練習によって得られるものではないことは、指摘しておきます。
あえて似たものを挙げるとすれば、「スタミナ」ですが、イコールにはなりません。もっと包括的なもので、次の3つから成り立ちます。
1つ目が、持久力。やはりこれなしに最後まで続けられるものではありません。意思や能力、物量にも勝るのが、持久力です。
2つ目が、モチベーション。どんな状況に置かれても、モチベーションを維持できるのは、体力があればこそ。
意思があればモチベーションを維持できると思いがちですが、それは違います。
モチベーションは、体力とリンクしています。
3つ目が、臨機応変。これも体力とリンクしています。ものごとを最後まで続けるには、そのときどきにおいて適切な軌道修正を行う必要があります
それは、常に臨機応変でなければならないということ。これも、意思や能力、物量に勝ります。
持久力。モチベーション。臨機応変。この3つを満たした「体力」が、ものごとを最後までやり遂げるために不可欠です。
運動能力があるからと言って、ものごとを最後までやり遂げる体力があるとは限りません。それは、運動のパフォーマンスに必要なもの。始めたことを最後までやり遂げるために必要なものとは異なります。
(朝の独り言☆)
今日は、診療の合間に本と動画で勉強漬けでした。診療後は、ZOOMミーティングです。新しい企画について出版社と行います。本を読みながら、最近の中で一番嬉しく充実したことは…と振り返ってみますと、先週インプラント手術をしたシェフの患者様の事でした。やはり彼の仕事柄、入れ歯のように取り外しではなく、自分の歯のように食べていただくために貢献できることは とても充実感があります。最後、自分ではなく周りや社会のために いかに役立っているか と感じられた時が 本当の幸せなのかもしれませんね。