「彼にやってもらうより、私がやったほうが早いな」「彼女に任せても、結局、直すから、自分でやったほうがいいな」
仕事にできる人にありがちなのが、「自分がやったほうが早い」と思うことです。実際に部下や後輩にやってもらうより短時間にできてしまいます。
彼/彼女に仕事を頼んでも、なかなか終わらないので、つい「もういい、自分でやる」と口走ってしまう……。もしかしたら、あなだもその1人かもしれません。
できるあなたのことですから、中途半端な仕事ぶりにはガマンならないところがあります。そんな仕事のやり方をしていては、「クライアントに申し訳ない」という気持ちも持っています。
部下や後輩に任せずに自分でやってしまえば、忙しくなる一方です。もっとも、あなた自身は、仕事を抱えることを苦にしません。
そういうことが積み重なって、あなた自身が「自分がやったほうが早い」と、なんでもやってしまうと、悲劇的なことが起きます。それは、「人材の墓場」になることです。「できる人」ほど、このパラドックスに陥りがちです。
あなた自身が部下や後輩に任せずに仕事をやってしまうと、彼女/彼がまったく成長しません。成長する機会をあなたが奪ってしまうのですから、当然のことです。
それでは、あなた自身は成長しているかと言うと、そんなことはありません。部下や後輩に任せる仕事は、あなたにとってカンタンにできてしまうことです。そういう仕事だから「自分がやったほうが早い」と思ってしまいます。
そんな仕事をいくらやっても、あなたのスキルアップにはつながりません。むしろカンタンな仕事をやるあまり、本当に自分自身をレベルアップさせてくれる難易度の高い仕事に取り組む時間が失われてしまいます。自分自身が成長する機会をあなたが奪ってしまっています。
結果的に、あなたを含めて誰も成長しません。まさに人材の墓場です。
部下や後輩に任せるべき仕事はドンドン彼/彼女にやらせるべきです。
そのときに必要なのは、あなた自身の「ガマン力」と「こういうふうにやるといいよ」という相手に合わせた的確なアドバイスです。
なおかつ、自分自身は難易度の高い仕事に取り組んでいけば、あなたを含めたすべての人が成長するようになります。
(朝の独り言⭐︎)
今晩は、京セラさん、九州の梶原先生と会食しました。とても充実した時間でした。明日は、朝からコーチングです。