「もうダメだ」「やっぱりムリだ」「できるわけないよ」……
問題が起こって解決する兆しが見られないとき、このように「あきらめモード」になりがちです。もしかしたら、今のあなたもその1人かもしれません。
幸か不幸か、そのあきらめモードの進行性は、とても速いものです。自分の中にそれが発生したら、大げさに言えば、数十秒で全身に転移してしまいます。
いったんあきらめモードになったら、まず切り換えることができません。まだ可能性が残されていても、撤退あるいは中止してしまいます。
「まだチャンスはあるよ。最後まで頑張ろうよ」
そう言われても、もはや聞く耳を持ちません。本人には、すでに終わったこと。
再発性も高いだけに、なおやっかいです。1度罹患してしまうと、別の問題に直面して、やはりニッチもサッチもいかなくなると、またアタマをもたげてきます。
全然関係ないことをしているのにもかかわらず、「ダメだ」「ムリだ」「できるわけない」と、カンタンにあきらめるようになります。
そう、あきらめグセがついてしまいます。
あきらめは、クセになりやすいものです。そのことに無自覚な人は、ビックリするほどたくさんいます。
完全無欠な人などいませんから、誰にでも少なからず「あきらめなければならないもの」はあります。それは、避けられないことです。
仮にそうだとしても、ギリギリまで粘る気持ちは持っているべきです。
「まだやっているのか」「あり得ないな」「いいかげんにしたらいいのに」……
そんなふうに冷ややかに見られても、気にする必要はありません。またそれは、「みっともない」とも異なります。
ギリギリまで粘るのは、「あきらめが悪い」のではありません。あきらめグセをつけたくないだけのことです。ひと度身についてしまうと、取り払うのか大変難しいですから……。
確実に言えるのは、粘るあなたを冷笑しているのは、あきらめグセがついてしまった人です。自分では罹患していることに気づいていないから、残念なことこのうえありません。