世の中にはいろいろな人がいますが、大まかに次のどちらかに分類することができます。それは、「あと先を考える人」と「あと先を考えない人」です。
一般的には、前者のほうが多いようです。あなたは、どちらに該当するでしょうか。
あと先を考えるとは、やる前からのちのちどういうことが起こるかをあらかじめ考えておくこと。しっかり計画を立てたり、起こり得ることに対して事前に手を打ったりすることが含まれます。
確かに、あと先を考えないよりは考えたほうがよさそうに見えます。そのほうが余裕も持てるし、慌てずに済みます。
身もフタもない言い方をすれば、これは理想論です。もしくは机上の空論の部類に入ります。
ものごとが計画どおりにいくことも、事前に手を打ったことが奏功することが「ない」わけではありませんが、数少ないものです。立てた計画や打った手が空振りに終わることは、意外と多かったりします。
現実を言えば、ほとんどのことは、計画したとおりにいきません。軌道修正を繰り返しながら、なんとか計画どおりに近づけようとするのがほとんどです。
極論を言えば、あと先を考えても意味はありません。やる前にあれこれ考えても、実は仕方ないことです。
別に「考える」ことや「計画を立てる」こと、「事前に手を打つ」ことをやめたほうがいいと言っているのではありません。したければ、してもいいです。
その代わり、そこに時間を割くのは極力少なくします。あと先を考えるよりは、素早く行動を開始するべきです。
手探りでもやってみれば、何がうまくいくのか、反対に何がうまくいかないのかが如実に分かります。それは、一種のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)。行動しながら、今後の計画を立てていき、のちのち必要になりそうなものを手配していきます。
別の表現をすれば、試行錯誤。手探りでやっていくうちに、今後の展開が見えてきますから、実は理にかなって、極めて有効な方法です。
ものごとを始めるにあたって、あと先を考える必要はまったくありません。