男子体操でオリンピック個人総合２連覇を果たした内村航平選手が現役時代にこだわったのは、「着地」です。確かに内村選手の鉄棒のフィニッシュとなる着地は、一寸のブレもないほどピタリと決まっていました。
着地で失敗して尻持ちをついたりグラグラしたりすれば、減点対象になってしまいます。着地のよしあしで、競技の点数が大きく変わりかねません。その意味では、内村選手の着地は、唯一無二です。
この着地は、体操のようなスポーツ、あるいはバレエのような芸術だけに求められるものでもありません。。むしろ、すべての人に求められるものだと言えます。
仕事・プライベートを問わず、着地がピン決まるかどうかで、人生は大きく変わります。誰もが持つべきなのが、最後をピタリと決める「着地力」です。
人生における着地力――。こう言っても、多くの人にはピンと来ないものかもしれません。じっくり説明します。それは、次の３つで構成されます。
１つ目は、締め切りに間に合わせる。「いついつまでに」と言われたことをしっかり守るのは、まさに着地です。
締め切りギリギリになるようでは、ピタリと着地することはできません。焦ってコケるとか、最悪の場合、ケガをする恐れもあり得ます。
２つ目は、クオリティーを高める。求められている以上のクオリティーを満たすのが、いい着地です。
自分自身に常に「これでいいのだろうか。もっとほかにやるべきことはないだろうか？」と問うていき、一切の妥協はナシ。もちろん、締め切りは厳守です。
３つ目は、コミュニケーション。周りとのコミュニケーションがスムーズ、かつビンポイントで行われていなければ、着地自体が難しくなってきます!
かかわっている人すべてとモレやヌケ、ダブリなくコミュニケーションできていれば、取り組んでいることが順調に進んでいきます。
逆に、コミュニケーションにモレ、ヌケ、ダブリがあると、トラブルが続出しかねません。このコミュニケーションの着地は、多くの人が見過ごしています。
いい着地は、どんな人の人生にも不可欠。内村選手のように、ピタリと着地できれば、人生が充実するのは間違いありません。
（朝の独り言）
中村天風先生の本を出版しますと、かなり活躍されている上の方々から、お手紙など届きます。
本当に何かを成してきた方は、中村天風先生を必ず読まれているというのを感じます。同時に感想としては、「とても読みやすく部下などやグループ関係者にも渡しています」との嬉しい内容がありました。今回、中村天風先生解説本を出させて頂き、本当に感謝しています。なかなか本を多くの人に読んでもらうのは大変ですが、コツコツと広めて行きたく思います。引き続き応援を宜しくお願い致します。
