2020.4.19.

すべての人が主役になる、、、

 どんな偉業も、たった1人の力で成し遂げられたということはありません。
表面的には、その人の努力なしに輝かしい業績が達成されなかったのは、事実です。画期的なアイデアが生まれたり世紀の発明がなされたりしたら、その人がいたから実現したのは、疑いようがありません。
そうしたことは重々承知のうえで、「本人が何から何まで100%やったということではない」と言っても、何もおとしめることにはならないはずです。
それを指摘されて、本人は否定するどころか、「そのとおりですよ」と、微笑みながら語るのではないでしょうか。
多かれ少なかれ、陰で支えてきた存在がいます。成し遂げた偉業が素晴らしければ素晴らしいほど、かかわる人も多くなるものです。
秘書のように完全に裏方に徹する人もいれば、弟子のように学びながら支えてくれる人もいます。
志や使命に共鳴して、手弁当で協力してくれたりする人もいるかもしれません。
そうした1人1人は、偉業を成し遂げた人に比べれば、名もなき人です。市井の人と呼んだほうが、しっくりきます。
こうした陰で誰かを支える人は、一般に「スタッフ」と呼ばれます。もしこの人たちを脇役としてとらえるとすれば、それはあまりにも皮相的な見方です。
表に出ることも画期的なアイデアを出したり発明をしたりしたことはなかったとしても、程度の差はあれ、この人たちも偉業にかかわっています。
むしろこういう人たちがいなければ、いくら偉業を成し遂げた人が1人で頑張っても、何1つ実現できずに終わっていた可能性さえあります。そう言っても、言いすぎではありません。
どんな世界にも、スタッフはいます。その1人1人は、その世界の主役。主役として表に出る人を支えているのが、スタッフです。
偉業を成し遂げた人も、主役。主役が主役を支えているから、偉業が達成されます。それは、表に出る人が支えてくれる人を大切にしているから、できることです。
すべてのスタッフは、主役――。そんな風土ができている組織は、常にいいパフォーマンスをするものです。
あなたは今日、誰かを陰で支えましたか。主役として行動しましたか?