部下や後輩、子どもが、こちらが何を言っても言うことを聞かない。あるいは指示したものとは違うことをやる……。
相手がこちらの要望どおりにやってくれないことは、日常茶飯事。そのイライラは、自分がうまくできないときよりも大きかったりします。
今まさにそんな悩みを抱えている人は、多いかもしれません。あなたも、その１人でしょうか……。
部下や後輩、子どもが言うことを聞いたり、指示どおりに動いたりするまでには、時間がかかります。
それは、彼らに能力がないからではありません。すぐには変われないからです。人は、そうカンタンには変われないものです。
「なんでやらないんだ」「どうしてできないんだ」と怒っても、まったく意味がありません。怒るほうの血圧が上がるだけです。
彼女／彼にしても、上司や先輩、親に反抗しているつもりは皆無。こちらの言うことも指示も理解しています。それに沿って動こうとしてくれています。
「分かりました。大丈夫です。できます」
本人が言っているとおり、アタマでは理解しています。とは言え、理解したからと言って、すぐにできるようになるものでもないです（もちろん、できる人もいます）。
理解は、アタマでするもの。ところが、それを実践するのは、カラダです。
「分かりました」と言いながらできない現状を見ると、言ったことや指示を理解していないように見えてきますが、さすがにそれは酷です。
理解と行動の間には、若干の「タイムラグ」があるのですから……。
理解と実践は、まったく別。それは、二人羽織のようなものです。
アタマとカラダが別々になっているから、うまくいかないだけです。できるようになるには、ひたすら実践していくこと。
カラダが、アタマが理解したことを忠実に再現できるようになるまでトコトン実践していきます。
人により、また取り組むものごとにもよりますが、それなりの時間を要します。
時間をかければ、二人羽織のように、誰でもできるようになります。
上司や先輩、親ができることは、見守ること。「彼／彼女ならできる」と信じて、できるようになるまでのプロセスを陰からじっと見ているしかありません。
