うまくいくときは、いいことの連鎖が起こって、さらに状況がよくなるものです。反対に、うまくいっていないときは、よくないことの連鎖が起こって、ますます状況が悪化しかねません。
どちらの局面も、よくあること。あなた自身、どちらも体験したことがあるはずです。
うまくいかないときは、どうしたらいいのか分からなくなって疑心暗鬼になりがちです。局面を変えるさまざまなことを試そうとしますが、「これでいい」という確信が持てず、手当たり次第にやっていって、ことごとく外してしまいます。
それは、正常な思考や判断ができないから。実は、うまくいかない最大の要因は、自分自身にあります。
まずは正常な思考と判断を取り戻すこと。これが機能しない限り、残念ながら、うまくいかないことが続きます。
どうすれば、うまくいっていたときのような思考や判断を取り戻せるのかと言うと、あるカンタンなことをするだけです。それを聞けば、「そんなことでいいの?」と拍子抜けする人もいそうです。
それは、「ここからだ」と思うこと。うまくいかないことが続いたときは、「ここから、ここから」と呪文のように唱えていくといいです。
自分自身が正常な思考力と判断力を失っている……。うまくいかないときは、そのことに気づけずにいます。
気づけないから、効果のない、また悪化しかねない対策を連発して、状況をさらに悪くしています。戦犯は、自分自身。
ここでその事実に気づければ、事態は変わります。もっとも、自分で気づく以外に方法がないのも、事実です。
「そうか、自分がおかしいのか……」
そう気づいたときには、状況は半ば好転しています。「ここから、ここから」とココロの中で唱えれば、失いかけた思考力と判断力が回復してきます。
すっかり回復したら、状況を打開する対策を考えて、実行するのみ。それを続けると、歯車が逆回転して、うまくいくようになります。
「ここから、ここから」と思うのは、カンタンなようでいて、意外と難しいものです。その「ここから力」を持つようすれば、どんなに逆境に遭っても状況を好転させられます。