自分の思うとおりにものごとを展開していこうとするとき、誰にも邪魔されずに、こちらのペースで進めていこうと考える人は多いかもしれません。
その考えは分からないでもないし、一理あるように見えます。特に若い人は、自分の考えやアイデアに対するこだわりが強いですから、どうしても自分本位になりがちです。
残念ながら、これは経験の浅い人、世の中のことをよく知らない人の考え方です。自分の思うとおりにものごとを進めていきたいのであれば、周りの人たちがやりやすい環境を先につくらなければなりません。
逆説的ですが、周りの人たちが持っている力を最大限に発揮できる環境をつくることが優先されます。
あなたに画期的なアイデアがあるとしても、それをたった1人で実現できることは、ほとんど不可能。もしそうでないなら、とっくに実現しています。
あなたが思い描いていることがどんなに素晴らしいとしても、まだ絵に描いた餅。実現のスタートラインにさえ立っていないのが、現実です。
誰の力も借りずにやってもいいですが、それではいたずらに時間がかかってしまいます。誰かの力を借りずにやるのは、あまりにも非現実的です。
何人必要になるかは別として、協力者の存在は欠かせません。彼らが持っている力を十分に発揮してくれることで、やりたいことがカタチになっていきます。
彼らがあなたのために力を発揮しようと思うとすれば、あなたがその環境をつくる必要があります。これを「ムダ」とか「意味がない」「やるだけソン」と思ってはなりません。
周りの人たちがあなたの尽力で持っている力を発揮できれば、深く感謝します。そんな彼らがあなたへの協力を惜しむはずがありません。
あなたの力を十二分に発揮できるように協力してくれます。あなたが考えているとおりに動いてもくれます。
どんなに素晴らしいアイデアがあるからと言って、周りの人に一切の遠慮なく思うとおりに進めようとしても、「勝手なことをしている!」と反発されるだけです。
そんなことでせっかくの素晴らしいアイデアが日の目を見ないのは、もったいないこと。
素晴らしいアイデアがあって、自分の思うとおりに進めていきたいなら、まずは周りの人たちが力を発揮しやすい環境をつくる必要があります。
そのうえで素晴らしいアイデアを自分の思うとおりに実行しようとしても、決して遠回りにはなりません。