2020.8.26.

苦手なことに勝手にネーミングする、、!

言葉とは、人間がその実態を認識し正確に理解するためにつけるものです。そこにつけられた意味は多くの人に共有されているので、コミュニケーションギャップが起こることもありません。
「のどが渇いたので、お水をください」
そう言われたら、頼まれた人は、お水を持ってきます。水という名前と、その意味するところを知っていれば……。
もし名前も意味も知らなければ、お湯を持ってくることもあるかもしれません。「水だ」と思って飲んだら、熱くてヤケドしてしまったというコントのようなことが起きてしまいます。
この言葉の「習性」は、逆利用することも可能です。うまくやれば、とてつもない効果を生み出すこともあります。
一例を挙げれば、苦手なものをやらなければならないとき……。勉強でも仕事でも、苦手としていることは、誰にでもいくつかあるものです。
もし会議での発表やクライアントへのプレゼンなど、人前で話をすることに苦手意識を持っている人がいたら、言葉のネーミングを大胆に変えてしまいます。
発表、プレゼンを「人前に立って、アイデアやプランを採用してもらったり、広めたりする」と認知し、かつ理解しているから、「苦手だ」と思ってしまうのです。
言葉の名前と意味は、自由につけてもかまいません。自分だけの、ほかの人がまったく知るよしもないネーミングを勝手にしてしまいます。
たとえば、発表、プレゼンの意味は同じでも「パンダ」とか「コアラ」「ラッコ」とかネーミングすると、かわいらしいかんじがして、ホッコリしたりニタニタしたりしてきます。
そのネーミングには緊張感やプレッシャーのカケラもないので、苦手意識も湧いてきません。
なんの問題もなく、スムーズにできそうな気がしてきます。まったく違うネーミングにしてしまえば、緊張感やプレッシャーとも無縁になれます。「水をくれ」と言われて、お湯を持ってきてしまうように……。
自分で苦手意識があるものに勝手にネーミングをすれば、本来、その言葉が持っている意味から自由になれます。言葉のとらわれから解放されます。
これは、誰にでもできることです。あなたは、苦手なことになんとネーミングしますか。パンダですか、それともほかの何かにしますか?