本当は必要なのに、毛嫌いされてしまうもの……。「なぞなぞ」のようですが、こう言われたら、あなたはなんと答えるでしょうか。
当てはまる答えは、たくさんあります。その1つが、「能書き」です。あなたは、思い浮かべましたか。
「そんなものはいいから、サッサとやれ!」「ゴチャゴチャ言っているけど、一体、何をしたいんだ!」……
もっともらしく能書きを言おうとすると、たいていこんなふうに相手をキレさせてしまいます。あなたもこんな目に遭ったかもしれません。逆に、誰かにキレたこともありそうです。
能書きを聞かされる/読まされる人が怒るのは、当たり前。グダグダ能書きを言う人が悪い……。そんな単純な話ではありません。
能書きを聞かされる/読まされる人が怒るのは、こらえ性がない。能書きを言おうとする人は正しい……。それもちょっと違います。
どんなことであれ、能書きは必要です。「なくていい」なんてことにはないにもかかわらず、怒ってしまうのには、理由があります。それは、「長いから」です。
能書きは、ひと言でまとめられるようなものではありません。そのすべてを聞いて/読んで内容を把握できるものです。その意味では、最後まで聞けない/読めない人は「こらえ性がない」と言えます。
とは言え、長すぎるゆえに最後まで聞けない/読めないのも事実。言う/書くほうは、その配慮をしなければなりません。聞いて/読んでもらえなければ、その先に進めないのですから……。
何もその場で全部聞いて/読んでもらう必要はありません。相手にはポイントだけつかんでもらえれば、十分なのです。
「今回のポイントは、次の5つです」と言って、それをコンパクトに、かつインパクトあるように説明します。ポイントに言及したあとは、「詳しくはこちらをご覧ください」と誘導すれば、相手は大まかに内容を把握できます。
疑問点があるときは、あとでそれを参照すれば済みます。これで怒ることもなくなります。
能書きは必要なときに聞く/見るものです。そこは、押さえておきたいところです。