「ああ、もうちょっとだったのに」「うーん、あとわずかだったか」……
もう少しで欲しい結果が手に入るというところで、スルリと逃してしまう……。
「勝負は時の運」だけに、こういうことはよく起こります。
往々にして「結果は紙一重」と言われますが、その差が小さければ小さいほど、悔しさが募ります。その差が小さければ小さいほど、自分の至らなさを痛感することになります。
結果を出すまでの差が小さいと、どうしても自分自身の「足りないところ」に目が行きがちです。「これができていなかった」「ここが不十分」「あそこはまったくできていない」と、足りないところをドンドン指摘するようになります。
これは、決していいことではありません。捲土重来を期すのだとしたら、むしろマイナスの影響を与えてしまいます。
足りないところがあったから、結果を得られなかったのは、事実です。とは言え、その足りないところばかり指摘しても、キリがありません。
人間は誰もが不完全で、足りないところがたくさんあります。足りないところを見つけようとすると、ついにはその数が多すぎて、「どうせ自分なんかダメだ」と、自信喪失してしまいます。
これは、とてももったいないことです。しなくてもいいダメ出しをして、あなた自身が自分への評価を勝手に下げているのですから……。
足りないところがあるのは、事実。ただし、結果までの差はほんのわずか。それは、「あと少し何かがあれば、結果が出せるようになる」ことを意味しています。
もう少しで結果を手に入れられたあなたがすべきことは、「何を加えていけばいいのか」と考えることです。たとえば、結果を出すためには「〇○」が必要だとします。
このとき「〇○が足りない」とは決して口にしません。代わりに「〇○を積み増す」という言葉を使います。
こうすると、「あとはこれとこれとあれを積み増せば、結果が出るようになる」とハッキリ分かってきます。「これだけをしっかりやれば、必ず結果を手に入れられる」と、明確にイメージできるようになりますから、自信喪失することもありません。
足りないより積み増す。こう考えていくと、フツフツとやる気が湧いてきます。