2021.1.7.

使命感では続かない、、、

自分自身はなんの関係もないのに、誰か/何かの尻拭いをする羽目になったら、「貧乏クジを引いた」と思うものです。立場上、そうせざるを得ないとしても、とんだトバッチリ。中間管理職にある、よくある悲劇です。
こういうとき「私がやらなければ誰がやる」と使命感に燃えてしまう人がいます。責任感が強く、かつ組織への忠誠心が強い人であるのは間違いありませんが、そんなものはまったく不要です。
使命感と聞くと、耳心地がいいですが、その実態はと言うと、空虚なものです。こんなふうに言うと、貧乏クジを引いた人が不快に感じてしまうでしょうか……。
消耗するだけの義務感……。それが、使命感です。
確かに誰かがやらなければならないことではありますが、自分自身にメリットがなく、ソンをするのは不可避。それゆえに「私がやらなければ誰がやる」と大きく構えたくなってしまうのですが、かえって消耗を早めてしまいます。
自分自身にお鉢が回ってきたために、やりたくもないのにやらざるを得ない……。目の前にある現実をひと言で言うと、こうなります。
「本当にイヤなんだけど、自分自身がやるしかないから、やっている」……
その気持ちを率直に口にすると、「子どもっぽい」とか「わがまま」「往生際が悪い」とか言われるので、仕方なく「使命感」という言葉を持ち出して、自分自身を納得させようとしています。ある意味では、自分自身への背信行為。
いくらやらなければならないとしても、そんな気持ちでいたら、心身ともに消耗するに決まっています。ふだん以上に疲れがド~ッと押し寄せてきて、すっかり参ってしまいます。それは、本当はやりたくないから……。
イヤなのにやりたくないとしたら、使命感など持ち出すことなく、割り切って淡々とやっていくしかありません。それが心身へのダメージを最小限に抑えることになるし、実際に早く処理することにつながります。
やりたくないこと、イヤなことをせざるを得ないときに、使命感を持ち出すのは逆効果。続けることなどできないし、自分自身をいたずらに消耗させてしまいます。
もう1度言います。やらなければならないとしたら、大げさにすることなく淡々と処理していくしかありません。使命感など不要です。