2018.12.5.

前途洋洋の人生を生きる、、、

「彼/彼女は前途洋洋です」
こんなふうに送別会やお祝いの席で、ある人を紹介することがあります。もっとも、そう紹介された人のその後の人生がバラ色になるのかというと、その保証は実はどこにもありません。

その人が大企業に就職したとしても、あるいは出世コースに乗ったとしても、一寸先は闇です。何が起こるかは、まったく予測不可能です。

将来を嘱望されていたのに、周りの人とうまく折り合えずに大企業を辞めてしまった。またクライアントを怒らせて左遷させられた……。こういうことは十分にあり得ます。

それは、その人の人生が本当は「前途洋洋ではなかった」ということではありません。洋洋たる前途で、自分自身がうまく立ち回れなかっただけです。

こう言うと、「前途洋洋の人生などない」と思う人がいそうですが、そうではありません。年齢や性にかかわらず、誰にとっても人生とは「前途洋々」です。

前途洋洋とは、いいことばかり起こるとか常に結果が出るということではありません。その途中においては、さまざまなことがあります。

苦しいこと、厳しいこと、キツイことは皆無ではありません。むしろそうしたことのほうが多いものです。

そのつらいことをなんとか乗り越えたあと、その人の人生は前途洋洋になります。そうです、誰にとっても最初から人生が前途洋洋としているのではありません。そのことを理解していない人は、驚くほど少ないです。

「前途洋々です」と紹介された彼女/彼の人生にも、もちろん、たくさんのつらいことが待ち構えています。それを乗り越えるのは、自分自身。乗り越えたときには、その人の人生はさえぎるものがまったくないほど、前途が開けています。

その意味では、本当に前途洋洋の人生を送れるのは、ごく少数と言えます。艱難辛苦を乗り越えられた人の人生は、前途洋洋です。

おそらくあなたの人生も、前途洋洋です。

なぜなら、これまでにたくさんの苦しいこと、厳しいこと、キツイことを乗り越えてきたのですから……。

そんなあなたには、胸を張ってこう言ってほしいのです。

「私の人生は前途洋洋」