2018.12.5.

思考を柔らかくする、、、

人間の思考は、カンタンに柔らかくなるものではありません。長く生きていれば、それだけで硬くなりがちです。

なぜ思考が硬くなるのかと言うと、いろいろなものにとらわれてしまうからです。それも自分の気づかないうちに……。

たとえば、常識や世間体、前例、独特のしきたりや慣習……。それらがすべて正しいとも、また今の時代に合っているとも言えません。

それらを重んじる組織や集団の中にいると、選択はただ1つしかありません。常識や世間体、前例、しきたりや慣習に則っているもの以外の選択肢がなくなります。

それらを基準にものごとを考えていると、当然のことながら、思考の柔軟性はなくなります。

あるいは過去の成功体験や法則にとらわれる人もいます。「こうやればうまくいく」という成功法則は確かにあるのかもしれませんが、確率は100%ではありません。

昨日までは当てはまったのに、今この瞬間から外れることは、往々にしてあります。時代や環境の変化が激しければ激しいほど、その成功体験や法則が通じる時間は短くなる一方です。

このように柔軟であるべき思考は、カンタンに硬直化してしまいます。ふだんからストレッチや軽い体操をしていないと、すっかり硬くなってしまうカラダと同じように……。そのことに無自覚な人がたくさんいるのは、残念なことです。

思考を柔らかくするには、常にストレッチや体操をすること。ここで言うストレッチや体操は、もちろんアタマに関することです。そのためにどんなことをすればいいのかと言うと、多様な考えや価値観に触れること。

常識や世間体、前例、しきたり、慣習に反することに接しても、拒絶することなく「なぜだろう?」と関心を持つようにします。

また成功体験や法則ではなく、失敗体験に着目すると、そこからこれからうまくいくヒントを見つけることもあるかもしれません。自分が好きではないもの、興味の範囲外のものにも「どんなことだろう?}と積極的に知るようにします。

ここまでするのは大変かもしれませんが、逆に言えば、それだけのことをしないと、すぐに思考は硬直化します。そう、あなたのカラダと同じように……。