努力は、誰もがすべきことです。「努力なんかしたくない」とか「努力なんてカッコ悪い」なんて思っている人がいるとしたら、論外。
一流と言われる人で努力をしていない人などいません。まれに一流と言われる人の中で「努力なんかしなかったよ」と言う人がいますが、その人は気づいていないだけです。自分が努力していたことを――。
仕事であれ勉強であれ、なんらかの訓練であれ、その行動自体を楽しんでやっているので、この人には、自分が「努力をしている」という感覚がありません。楽しみのほうが勝っているので、本人が、努力をしていると思っていないだけです。
楽しみながら行動して、結果を出す――。これは、努力の1つの側面です。一流と言われる人は、ほとんどがこの段階に到着しています。目指すべきは、ここです。
もう1つは、努力が習慣になっている――。「努力は裏切らない」と信じて、仕事でも勉強でも何かの訓練でも、トコトンやっていきます。
一流と言われる人の中にも、このタイプはいます。先の「楽しみながら努力」するのとは違って、ストイックです。と言っても、苦しみながらやっているのではありません。
一途に、脇目もふらずに努力をしています。努力することが「好き」と言ったほうが、実態に近いかもしれません。
楽しみながらの努力。ストイックな努力――。努力には、この2種類があります。両者は正反対のように見えますが、共通点があります。それは、自主性。
楽しみながらであれ、ストイックであれ、自分の意思で努力をしています。誰かに言われたり、やらされたりしているところは、まったくありません。自主的だからこそ、結果を出せるし、長く続けることができます。
イヤイヤやっているのは、努力の名に値しません。それは、あくまでも「している」フリ。
本人は、「努力をしている」つもりでも、その行動はただやっているだけなので、何をするにしても、身につくことがありません。
努力を「したくない」とか「カッコ悪い」とか思っている人は、これに該当します。
しているつもりでいるが、実はまったくしていない……。これでは、成果が出るはずがありません。
楽しみながらやっているから本人にまったく自覚がない一流の人とは、逆のパターンです。