「あれ、どうしちゃったんだろう。今日になって、おかしくなったのかな。昨日まではうまくいっていたのに……」
順調に進んでいたのに、突如として何かがおかしくなる……。仕事でもプライベートでも、こういうことはしばし起こります。
たんなる「気のせい」ならいいですが、例外なくそんなことはありません。何かしらのうまくいかない原因が、必ず存在します。このときどのように対処するかは、人それぞれ。大まかに言うと、次の２つに分かれます。
１つは、そのまま気にせず進めてしまう。「気のせいかな」とかたづけて、ドンドン予定どおりに進めてしまいます。
「せっかくうまくいっているんだから、このままやってしまおう……」
そこには、そんな「流れを止めたくない」気持ちがあります。それはそれで、十分に理解できることです。
このケースは、最後までうまくいくことはまずありません。当面はしのげても、いずれ致命的な出来事が起こります。
それは、うまくいかない原因を見つけず、また解決せずにいたから。
「どうにもならない事態」になって、ようやく原因究明と解決に乗り出しても、スケジュールは大幅に遅れることになります。
残念ながら、強行突破したツケは、かなり高くつきます。
もう１つは、過去にさかのぼって、うまくいかない原因を見つけようとする。
当面の予定はすべてキャンセルして、原因究明と解決に乗り出します。「時間のロス」は覚悟して、引き返します。ときには振り出しにまで戻ることもあり得ます。
ここで徹底検証すると、確かに時間のロスはしますが、改善したあとは逆に順調に進みます。のちのち快調に進めば、ロスさえも取り返せるかもしれません。
うまく進んでいるときに、何かしらの問題が発生しているにもかかわらず、そのまま進んでいったら、事態はますます悪化していきます。にもかかわらず、突き進んでいく人は少なくありません。
そのまま進むのか、それとも引き返すのか。前者は無謀。後者は勇気。
引き返す勇気を持つ人は、何があっても、最後までうまく進められるものです。
少なくとも、１回立ち止まってどうするか考えるくらいの余裕は持つべきです。
