2020.8.31.

意義や目的まで理解する、、、

それまで経験したことがない何かをするときには、やってみてすぐにできてしまうこともあれば、なかなかうまくいかないこともあります。
往々にして器用な人のほうがすぐにできるようになりますが、それがいいかどうかはまた別の話です。
器用な人は表面的にはうまくこなせるように見えますが、意外と極めるまで至らないこともあります。
ひととおりできるようになると、本人は「もう十分だ」と、ほかのことに興味が移ってしまいがちです。これが、「器用貧乏」の人の1つの側面です。
 何かができるようになるまでには、そのものごとの基本的な性質、特徴をはじめ、意義や目的などをすべて理解したうえで、何回やっても同じクオリティーになるように仕上げていく必要があります。それは、そのものごとを「飲み込む」ということ。
 飲み込みとは、取り組んだことを完全に自分のものにすること。どんなことにも言えることですが、たんにものごとの性質や特徴を理解するだけにとどまりません。ものごとの意義や目的なども正しく把握しておく必要があります。
特に後者については、自分の中にしっかり落とし込んでいることが大事です。にもかかわらず、おろそかにしている人は少なくありません。
 ものごとの性質や特徴を知るだけでは、表面的な理解に終わります。器用な人はなんでもソツなくこなせるので、「1を聞いて10を知る」がごとく、性質や特徴を聞いただけで、「これはこうやればいいんだな」と自分の中でアタリをつけて、見栄えが良くなるようにこなします。
それなりのクオリティーも満たしているので、「何をやらせてもうまい」という評価が下されますが、あくまでも表面的なものです。
意義や目的などはまったく把握していないので、本来の用途とは違うものになっていたり、何回かやると再現性が怪しくなっていたりします。なぜならその取り組むものごとを自分の中で飲み込んでいないから……。
ものごとの性質や特徴のみならず、意義や目的まで自分の中にしっかり飲み込んで初めて、「理解した」と言えます。
そこまでいくと、限りなく再現性が高まります。努力次第では、「極める」という高みにも行き着きます。
たんに器用な人は、ここまで到達することはほぼあり得ません。
あなたは今日、取り組むものごとをしっかり飲み込みましたか。ものごとの性質や特徴だけでなく、意義や目的まできちんと把握しましたか?