「前回どおりにやればうまくいく」「あのときと同じパターンでいい」「こうやれば、大丈夫」……
過去にうまくいった経験があると、同じような展開になったときに、反射的にそのやり方を踏襲しようとします。
とりわけ大成功を収めると、そのうまくいったやり方を葵の御紋のように使いたくなってきます。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
いわゆる成功体験は、かけがえのないもので、いつまでもいい印象として残っています。
成功体験とは、言葉を換えると、「勝ちパターン」です。
「こうなればうまくいく」と分かっているから、そういう展開に持っていこうとするし、実際にそうなれば成功します。
成功体験がない人に比べたら、はるかにうまくいく確率は高くなります。
もっとも、その勝ちパターンに持っていくために、ある程度、ムリやムチャをするようになります。「持っていければうまくいく。
持っていけなければうまくいかない」ことが途中でハッキリ分かるようになります。
勝ちパターンにこだわるがあまり、結果が「オール・オア・ナッシング」になりやすくなります。
これが何を意味するのかと言うと、臨機応変さがなくなって、見切りをつけやすくなることです。「こうなれば、大丈夫」「こうなれば、うまくいかない」と分かった時点で白黒がつきますから、ダメだと気づくとすぐに撤退してしまいます。
「見切りをつけやすい」は言葉のアヤで、要はあきらめが早くなるということです。
あきらめが早いから、うまくいかない状況から挽回するための工夫もしなくなります。
結果として、勝ちパターン以外の対応ができなくなります。臨機応変さがなくなっていく……。これは、成功体験にこだわる人が、意外と気づいていないことです。
成功体験は、「ない」よりは「ある」ほうがいいですが、絶対条件ではありません。
なくても成功することはあるし、勝ちパターン以外の展開に対応できなくなるよりはよほどマシです。
成功体験は、諸刃の剣。そのことを肝に銘じていれば、うまくいかなくなったときはいつでも成功体験を捨てて、臨機応変に対応していきます。
その過程で新しい勝ちパターンをつくっていけば、成功体験のバリエーションが広がっていきます。いつもうまくいく人は、成功体験を捨てられる人です。
(朝の独り言☆)
今日は、一日セミナーでした!全国から参加して頂いていますが、皆さん真剣です。 大きな成果を出して欲しいと思います。