2020.8.31.

数字にこだわってもいい、、、

数字というのは、不思議なものです。こだわることでプラスになることもあれば、反対にマイナスになることもあります。
 プラス/マイナスのどちらに出るかは、使い方次第ではありません。こう言うと、「意外」に感じる人が多そうです。
 プラスに出る。反対に、マイナスに出る……。どちらに出るかは、その人の実力レベルによるところが大です。
 数字にこだわったほうがいいのは、やり始めや素人レベルのとき。ある程度の実力になるまでは、数字にこだわってそれを目標にすると、上達しやすくなります。
 分かりやすい例で言うと、腕立て伏せ。やり始めはたくさんできるわけではありませんから、ムリのない、やや少なめの数字を目標にします。たとえば、毎日10回やる。1日に5回を2セット……。
こんなふうに数値化すると、取り組みやすくなります。これらが容易にできるようになると、数字を少しずつ、やや負荷がかかる程度に上げていきます。
毎日50回やる。1日に10回を5セット……。徐々に数字を上げていって、それをクリアできるようになると、実力が上がったということ。
自分の成長を「見える化」できると、数字そのものがモチベーションになり得ます。
もっとも、数字がプラスに出るのは、あくまでもやり始め、あるいは初心者とか素人レベルのときだけ。どんなに甘く見積もっても、中級レベルまでです。
そこから上の上級者レベルになると、一転して数字はマイナスになりかねません。
知識・スキル・経験もしっかり身につけた上級者ともなると、残念ながら数字それ自体を増やしたところで急激に実力が伸びることもなくなります。
 このクラスがやるべきなのは、極めること。言い換えれば、人生や仕事において求められる本質をつかむこと。その本質をどこまで知り、また極めるまでに何をやるべきなのかを徹底的に考えていきます。
追求するのは、本質だけ。そう、もはや数字は不要。上級者レベルになると、数字にこだわるのは、逆に危険です。
数字にこだわっていいのは、あくまでも実力が初級・中級レベルのとき。その段階にあるなら、こだわってもそれほど問題ありません。