2018.12.17.

満足には、副作用がある、、、

「満足」は、とても複雑な感情です。するのはいいのですが、浸ってしまうと、弊害があります。

資格取得の勉強を何年間もコツコツやって、ようやく試験にも合格した……。そういううれしい状況になったら、「やった!」「よかった!」と、喜びを爆発させます。勉強した月日が長ければ長いほど、その喜びは大きくなります。 

頑張りをよく知っている周りの人たちからの祝福もあとを絶ちません。あなた自身も無事に試験に合格した今の自分の状況に満足します。

冷たいことを言っているように聞こえそうですが、ここで満足するのは早すぎます。「満足するのなら、ほんの一瞬でいい」と言いたいだけです。

あなたにとって試験に合格するのは、ゴールではありません。それは、ようやくスタートラインに立ったということです。

本当のゴールは、資格を取得してバリバリ活動すること。事務所を立ち上げたわけでも活動の準備を始めたわけでもないので、実はまだスタートラインにすら立っていません。

合格したくらいで満足しているようでは、先が思いやられます。

さすがに「一切満足するな」と言うのは厳しすぎるので、ほんの一瞬だけ、せめて試験に合格した当日だけすれば十分です。その日は祝杯を挙げてもいいです。

翌日からは、本当のゴールに向けてスタートしていきます。そう、満足に浸っているヒマなどありません。

満足とは、一種の自己肯定。やってきたことを自分自身が認めることですから、すること自体は悪くはありません

ただそれが長く続くようだと、弊害が出てきます。「自分のやってきたことは間違いない」「これでいいんだ」という「うぬぼれ」につながりかねません。これは、別名「自己満足」です。

こうなると、まだゴールがはるか先にあるにもかわらず、「着いた」と錯覚してしまいます。「これでいい」と思うようになって、成長することを放棄してしまいます。

このように満足には、自分自身を怠惰にさせる副作用があります。これは多くの人が知らないでいること、また陥りやすいことです。

するのなら、ほんの一瞬だけ――。それが、満足との付き合い方です。