2019.10.9.

相手の時間を短縮する、、、

「これ、どういうこと? しっかり説明してくれないと、分からないよ」……

急ぎの案件に集中して取り組んでいるときに、突然、上司に呼び出されたり、クライアントから電話がかかってきたりすることがあります。こんなときは、多くの人がココロの中でこう叫びます。

「この忙しいときに、カンベンしてよ……」
スルーしたりあと回しにしたりすれば、確実に大目玉を食います。渋々ながら、あなたは「これはですね……」と、相手に丁寧に説明します。

「なんだ、そういうことか。よく分かったよ」
5分間じっくり説明したおかげで、納得してくれたようです。「報告書/企画書くらいちゃんと読んでよ」と、ココロの中でつぶやきながら、やりかけの仕事に戻ります。

この5分のロスは、想像以上に大きいものです。いったん切れた集中力が元に戻るまでは、時間がかかります。以前と同じペースに戻るまでは、さらに時間を要します。

結局、急ぎの仕事は、当初の予定より30分オーバーしてしまいます。別のクライアントにお詫びすることになり、踏んだり蹴ったり。

「途中で呼び出し/電話がなければ、こんなことにならなかった……」
こんなふうにあなたは、上司やクライアントを恨めしく思っています。ハッキリ言いますが、それは筋違い。みっともない責任転嫁です。

上司やクライアントが報告書/企画書についてあなたに説明を求めたのは、読解力がないからではありません。その逆で、あなたに工夫がないから。

忙しい上司やクライアントには、10ページ以上の報告書/企画書を読むヒマがありません。

最初から大事なポイントだけを1ページにまとめたレジュメを別に用意しておけば、それを読むだけで事足ります。
「説明してくれ」と言わずに済んだはずです。

あなたは上司やクライアントに貴重な5分を奪われたと思っていますが、これも逆。あなたが上司やクライアントの貴重な5分を奪ってしまっています。

加害者が、あなた。被害者が、上司やクライアントです。

忙しい相手が報告書/企画書を読む時間を短縮する工夫を最初からしていれば、あなたは5分を犠牲にせずにいられたはずです。

自分が集中して何かをやりたいのであれば、関係する人たちの時間を短縮する手間ヒマを欠かしてはなりません。