いつでもどこでもどんなときでも持ち続けていたいもの――。そういうものはたくさんありますが、あえて1つを選ぶとすれば、答えは決まっています。それは、「自信」です。
自信は常に持っていたいものです。同時に、決して失ってはならないもの。
こう言うと、「すごいことをしないと持てないのでは?」と思う人もいますが、そんなことはありません。何もしなくても、実績なんかまったくなくても、自信は持てます。
そもそも自信には2つあります。
その1つが、「過去」に対して持つものです。「入賞した」とか「自己記録を塗り替えた」とか、実績やいわゆるすごいことをやってきたことに対して生まれるものです。多くの人が思っている自信は、過去に対して持つものです。
もう1つが、「未来」に対して持つもの。こちらが、何もしていなくても、またなんの実績がなくても持てるものです。新しいことを始めるときやこれまでよりレベルの高いことをするときに、この自信を持っていると、チャレンジしやすくなります。
自信とは、これから行動しようとするときに必要になるものです。つまり、未来に対して持つものです。
しかしながら、未来がどうなるかなんて、誰にも分かりません。これからやろうとすることがうまくいくか、それともうまくいかないかは、たとえずば抜けた実績を持つ人であっても見通すことは不可能です。
「うまくいかなかったら、どうしよう」「失敗したら、イヤだな」「ドキドキする」……
そんな不安を抑えて、自分自身を奮い立たせるのが、自信です。それも未来に対して持つ自信です。
その自信は、自分の無限の可能性に対して持つものです。どうなるか分からない未来に対して、それでも自分の可能性は無限にあるし、必ず対応できる――。
そうした自分を信じる気持ちがあるから、どんな状況でも乗り切ることができます。それは、実績の有無に関係なく持てるものです。
過去に対して持つ自信は、未来に対してはあまり役に立ちません。持とうとすればするほど、慢心につながっていきます。
「今までの自分で大丈夫だ」という気持ちがあると、予測不能な事態に直面したとき、「こんなはずではなかった」とショックを受けて、一瞬にして崩れてしまいます。
未来に向かうときは、かえって重荷になりかねません。
大事なのは、過去よりも未来です。その何が起こるか分からない未来にうまく対処していくために持つもの。
それが、「自分には無限の可能性があるのだと信じる気持ち」=自信です。
(朝の独り言☆)
来週は、仙台で学会講演です。
http://www.idi-sendai.org/biointegration/program.html
私の講演は、一般の方も参加できます。一人でも多くの方にお会いできること、楽しみにしています。