高いところにあるものを取ろうとするとき、使うもの……。それが、「踏み台」です。
踏み台があれば、自分の身長より高いところでも手が届くし、ラクにモノを取れます。逆に、踏み台がなければ、ジャンプしたり棒を使ったりすることになりますが、自分自身がケガをしたり、モノを壊したりするリスクも抱えます。
もっとも、どんな踏み台でもいいわけではありません。絶対的な条件が、頑丈であること。乗ったら潰れたりグラグラしたりするようでは、「ない」のと同じ。ジャンプしたり棒を使ったりするとき以上に、モノを壊したりケガをしたりするリスクが大きくなってしまいます。
頑丈な踏み台は、高いところにあるモノを取るのに不可欠。これと同じことが、自分自身が成長するときにも言えます。
成長には、踏み台が必要――。こう言うと、「なんのことですか？」とクビを傾げる人が続出しそうです。
ここで言う踏み台は、「たとえ」です。当たり前ですが、頑丈な踏み台に乗ってさえいれば、誰もが成長できるわけではありません。
成長に必要な踏み台とは、「自分自身」です。自分自身を踏み台にすることが、成長につながっていきます。こう言っても、ピンと来ない人は多そうです。
つけ加えると、自分自身とは、昨日までのあなたのこと。そう、昨日までの自分を踏み台にすることで、今日の自分を成長へと導いていきます。その成長した今日の自分自身は、明日の踏み台になります。
その日の自分が、ほんのわずかであっても翌日の成長の踏み台となる――。これを続けていくと、無限に成長することが可能になります。
今日の自分は、明日成長するために存在しています。同様に、昨日の自分は今日成長するために、明日の自分は明後日成長するために――。
自分自身が翌日成長するために踏み台となるのが生きることであり、誰もがしなければならないことです。
踏み台になるのは、つらいことでも苦しいことでもありません。翌日の自分が成長するのであれば、つらさも苦しさもありません。
むしろ喜びや楽しみに満ちています。「どれだけ成長してくれるのだろうか」と期待に胸を弾ませて踏み台となった昨日の自分に応えるために、今日のあなたはほんのちょっとでも成長しなければなりません。
（朝の独り言☆）
ディスカヴァーとの『本物の気づかい』に次ぐ、第二弾の出版プロジェクトがスタートしました。今回のテーマは『結局「いい人」がうまくいく』というような内容です。世の中で 仕事、人間関係、健康など、全てバランスよく上手くいっている人は 結局「いい人」なんですね。どんなに、魅力や才能があっても 上手くいかない、など結果の出せない人は沢山います。そのあたりを、たくさんの方に会ったり 観察したりしてきて、分析してきたことを本にしたいと思っています。おそらく9割の人が実践できることですが、実際には2割の人しか実践していないと思います。楽しみにしていてください。
