「あの人は立派な人だ」「あの人はなんか感じが悪いね」……
どちらの印象を持たれるかは、あくまでも相手が決めることですが、そのモトをつくり出しているのは、自分自身です。好感を持たれるか、それとも反感を買うかは、すべて自分次第です。
どうすれば相手に好感を持ってもらえるかと言うと、絶対に外せない1点があります。それは、常に「公平」であること。
一切の自分を捨てて客観的にものごとを見て誰に対しても、また何ごとも区別せずに対応していくこと――。それが、公平です。こう言うと、「ますます分からない」とアタマを抱える人もいそうなので、ポイントを挙げます。
それは、3つ。
1つ目が、自分自身もワン・オブ・ゼムにする。自分の欲とか考え、事情にとらわれている限り、公平な判断や対応をするのは不可能とは言いませんが、難しいです。自分自身もその他大勢の1人に加えることで、公平性を担保できるようになります。
2つ目は、相手やものごとの事情を深く理解する。その人、そのものごとがどんな状況にあるのかを理解することは、不可欠です。
「事情を知ったら、同情する」と思うようでは、すでに相手やものごとを特別視しています。なかなかできることではありませんが、事情を知ったうえでほかと差別なく対応するからこそ、公平性が保たれるようになります。
3つ目は、すべての人の幸せを願う。これは公平と関係ないように見えますが、そんなことはありません。すべての人がうまくいくように願う博愛の精神を持つからこそ、誰に対しても、また何ごとにも公平に対処できます。
この3つのポイントを忘れずにいれば、いつでもどこでもどんなときでも公平に対処できるようになり、必然的に相手に好感を持ってもらえます。
100%とは言わないまでも99・999%の確率でそうなるのは間違いありません。
表現を換えれば、公平とは自分という人間を離れて高いところから相手やものごとを見ていくこと。お釈迦様のように大所高所から自分自身を取り巻く環境を見ていけば、自然に公平にふるまえるようになるものです。
あなたは今日、誰に対しても、またどんなことにも公平に対処しましたか。自分自身を離れて上から見ることができましたか?