2020.10.22.

行動に本音が表れる、、、

言葉とは、便利なものです。自分が本当に思っているのとは逆のことを言って、相手を喜ばせたり満足させたりすることができるのですから……。
 ありがちなのは、友人が手料理をふるまってくれたときに、自分の好みの味と違っていたり苦手な食材が使われていたりしたとき。「なんかイマイチだな」と思ったとしても、せっかくつくってくれた友人に申し訳ないから、「おいしいよ」と言ってしまうことがあります。
 感激した友人は、「いっぱいつくったから、たくさん食べてね」と、さらに勧めてきます。欲しくなかったのに、もっと食べる羽目になってしまったら、笑い話です。
 思っていることと違うことを言ってしまう……。そのほとんどは、相手を傷つけまいとするやさしさから生じたもので、他愛ないものです(なかには、相手の歓心を買おうとするお世辞やおべっか、忖度がありますが、こちらははしたないものです)。
 よく言えば、やさしいウソ。その実態は、本音とまったく違う偽りです。
思っているのとは違うことを言っているのですから、やはり矛盾があります。それは、自分自身がムリをしていること。
 そのムリは、隠すことができません。本人は隠し通せると思ってはいますが、気づかないところで表面化しています。
 たとえば、自分の好みとは違う料理を食べるときに、表情がゆがむ。苦手な食材を食べようとするときに、味わうことなく慌てて飲み込んでしまう……。
 本当に「おいしい」と思ったら、友人がつくった料理を食べるときに笑顔になります。慌てて食べることなく、ゆっくり味わおうとします。
 そうした行動をしていること自体、「おいしくない」と思っている証拠。相手をガッカリさせたくないから口では「おいしい」と言ってはいるものの、やはり言葉にならない本音が行動のどこかに表れてしまいます。
そう、本音は確実にバレます。カンのいい人なら、「失敗しちゃったな。やっぱりおいしくないんだな」と見抜くのは間違いありません。
どんなに覆い隠そうとしても、本音は気づかないところで出てしまうものです。それは、しっかり覚えていたほうがいいことです。
そうでなければ、思っているのとは違うことを言って、相手をガッカリさせることになりかねません。