営業や接客など商品やサービスを売る仕事をしている人にとって、顧客に契約や購入をしてもらうために必要なことは、たくさんあります。その中でも最上位に来るのが、顧客とのゴール共有です。
このことに気づいている人は、そう多くはありません。実践している人はと言えば、さらに少なくなります。
顧客とゴールを共有するのは、意外に難しいことです。なぜなら顧客と営業や接客をしている人とでは、ゴールが違うから……。
売る仕事をしている人にとって、ゴールとは契約や購入をしてもらうこと……。携わる人のほとんどは、そう思って行動しています。
それでは、顧客のゴールが契約や購入をしたことなのかと言うと、明らかに違います。それは、あくまでもスタートにすぎません。
顧客にとってのゴールとは、契約や購入をした商品・サービスによって仕事や生活が便利で快適になることです。ゴールは、契約や購入をしたずっとずっとあとです。
売る仕事をしている人と顧客との間では、根本的にゴールが異なります。しかもかなりのタイムラグがあります。
顧客が商品・サービスの契約や購入をした時点で、売る仕事をしている人にとっては、一丁上がり。また次の顧客獲得、および契約購入に向けてスタートしています。
これが現状かもしれませんが、無責任すぎます。こういうゴール設定をしている限り、リピートが増えず、常に新規顧客を獲得しなければなりません。売り上げが増えないのも、道理です。
現状を打破するには、売る仕事をしている人が、ゴールをもっともっとあとにズラすしかありません。顧客が契約や購入をした商品・サービスによって仕事や生活が便利で快適になるところにまで、ゴールを延ばします。
ゴールを延ばすと、顧客へのアプローチが変わってきます。契約や購入を予定している商品・サービスによって仕事や生活が便利で快適になるような提案・コンサルティングをしていきます。
顧客がゴールしやすくなるようにアシストしていきます。
その態度がハッキリ感じられると、顧客は「この人から買おう」と思ってくれます。それは、顧客および売る仕事をしている人双方にとってのスタートにすぎません。